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古くて新しいダイレクトマーケティングと成功する会社が知る「19のルール」

ダイレクトマーケティングの父と言われたレスター・ワンダーマン氏が去る1月9日にご逝去されました。
弊社のマーケティングサービスの中核となす考え方は、レスター・ワンダーマン氏のダイレクトマーケティングの考え方に寄るところが非常に大きく、デジタル時代になったとはいえ、十分にむしろデジタル時代だからこそ必要な考え方だと思っております。ダイレクトマーケティングの考え方をまとめあげていただいたレスター・ワンダーマン氏に感謝を捧げ、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


新たな年を迎え、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
私はこの年末年始にマーケティングに関するいくつかの新書や過去の書籍を読み返し、昨年1年間の仕事を振り返えってみました。
2017年は様々な業種・業態の企業のマーケティング支援をさせて頂き、コンサルティングだけでなく、テクノロジーの導入や開発案件に多く携わらせて頂いた1年となりました。

マーケティングオートメーション(MA)では、いくつかの企業にMAツールを導入し、デモグラフィック(性別、年齢、所得、学歴、職業、家族構成、ライフステージなど)やジオグラフィック(居住地、国籍、出身地など)の情報よりも、「ユーザーの行動に基づく」コミュニケーションシナリオの設計・実装、新規コンテンツの開発を行い、企業が期待する成果を生み出す仕組みづくりを行うことができました。
スマホやタブレットのアプリ開発では、「利用するお客様に合わせて」情報やサービス、機能の出し分けを行い、アプリやサイトの利用促進、商品・サービスの販売促進、お客様の利便性や満足度の向上を実現しました。
チャットボットFAQの導入では、「お客様のお困りごとに即時・最適回答できる」よう自動応答ルールを策定・登録したり、お客様と有人チャットでやり取りできるようにすることで、お客様の不安・不満の早期解消だけでなく、お客様との関係構築や商談への発展をさせやすくするなどプラス効果を期待できる環境づくりを行うことができました。

2017年に携わった仕事に共通するのは、「お客様に最適化する(お客様に合わせる)マーケティング」が行われていたことにあります。
かつては企業と消費者の間には情報の格差がありました。その頃の消費者は、企業が発信する情報でしか消費者が商品・サービスの良し悪しを判断することができませんでしたが、インターネットの普及やテクノロジーが進化した現在では、企業と消費者の情報格差は解消されて、関係性は対等、場合によっては消費者が持つ情報の方が多い逆転の現象もみられる「お客様中心の時代」に変わったことや、「お客様のライフスタイル・価値観・ニーズの多様化」により、お客様に最適化するマーケティングは企業の事業拡大の必須条件となってきているように感じます。

ダイレクトマーケティング創始者レスター・ワンダーマンの先見の明

いまだ多くのマーケターが尊敬してやまないレスター・ワンダーマンは、ダイレクトマーケティングの中心思想を「The Customer, Not the Product, Must Be the Hero (主人公は製品ではなく顧客である)」と半世紀以上前に世界に紹介しています。
レスター・ワンダーマンが提唱するダイレクトマーケティングは、「個客」と直接的な双方向コミュニケーションを行い、相手の反応(レスポンス)を測定しながら、顧客ニーズや嗜好に合致した顧客本位のマーケティングを行うことであり、重視することは大きく5点あります。

これらの要素は、パーソナライゼーションが進む現在のデジタルマーケティングにおいても重視されるポイントで親和性が高いことから、古いはずのダイレクトマーケティングの考えは廃れることなく、今なお脚光を浴びている状況にあります。

レスター・ワンダーマンが試行錯誤の末に見つけ出した成功するための19のルール

ダイレクトマーケティングについては、レスター・ワンダーマンの著書である“ワンダーマンの「売る広告(BEING DIRECT)」”を読んで頂ければと思いますが、レスター・ワンダーマンは自身が試行錯誤を繰り返しながら見つけた成功するダイレクトマーケティングのために必要とされる要素を「成功する会社が知らねばならない19のルール」として紹介しています。

【成功する会社が知らねばならない19のルール】

1.ダイレクトマーケティングは戦術ではなく戦略である
2.主役は製品ではなく、消費者でなければならない
3.個々の顧客や見込客に対し、一人を対象としてコミュニケーションをとる
4.「なぜ私に?」に答えること(「なぜ自分にその商品を勧めるのか?」に答える)
5.広告は消費者の認識・態度だけでなく、行動も変えなければならない
6.次の段階:利益を生む広告 (広告の成果は、いまや計測できなければならない)
7.「ブランド体験」を作る
8.関係を創造する(買い手と売り手の関係が良好であればあるほど、利益は大きくなる)
9.個々の顧客の生涯価値を知り、投資する
10.「サスペクツ」(不確定見込客)は「プロスペクツ」(見込客)ではない(不確定見込客とのコミュニケーションは広告費を増大させる)
11.メディアはコンタクト戦略である
12.顧客にアクセスできる体制をとる
13.勇気を出して双方向の対話を始める
14.言葉には出なかった「いつ」を学ぶ
15.広告カリキュラムをつくる
16.ロイヤリティ(忠誠心)を高める意図のもとで顧客を獲得する
17.ロイヤリティは継続的なプログラムである
18.マーケットシェアの獲得ではなく、ロイヤル顧客のシェア拡大が利益を産む
19.あなたの価値は、持っている知識の量によってきまる

お客様に最適化するマーケティングが求められる時代において、レスター・ワンダーマンの教えを企業のマーケティング活動においてどう具現化するか?お客様に向き合い、試行錯誤を繰り返しながら成功の道筋をどう描いていくか?について、新たな年のスタートに考えてみてはいかがでしょうか。

(アイキャッチ画像の出典:http://www.lesterwunderman.com/)


執筆者:山本 知拓

株式会社ジェネシスコミュニケーション
執行役員


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ジェネシスのマーケティングプロフェッショナルが編集を担当。独自の視点で厳選した実践的ナレッジをお届けいたします。

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