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マーケティング心理学 コンバージョンUPに効く!コミュニケーションシナリオ設計【第1回】

心理学をマーケティングで応用するためには何が必要でしょうか?コンバージョンUPに結びつくような施策のためにも、人間の心理や行動についての実験・研究成果に基づき、相手を説得するために効果のあるコミュニケーションテクニック、「説得の心理学」を学んでいきましょう。

今回は、なぜ説得の心理学が必要なのか、説得の心理学とは何なのか?をお伝えします。

2016年8月に公開した記事を再編集してお届けします。
[初公開:2017.06.29]

目次

コミュニケーションシナリオ設計が勝負どころ

近年、マーケティングオートメーション(以下、MA)を始めとするマーケティング・テクノロジーツールの進化は目覚ましいものがあります。

マーケティング・テクノロジーツール活用の目的は、一人ひとりの顧客、すなわち「個客」のニーズや嗜好、状況に基づき、最適なマーケティングコミュニケーションを行うことにあります。このために不可欠となる「個客」データの収集や蓄積はテクノロジーの進化で容易になってきています。

収集した個客データに基づき、究極には「One・to・One」のコミュニケーションを実現するということは「データ・ドリブンマーケティング」とも言い換えることもできます。

マーケティング・テクノロジーを最大限に活用し、データ・ドリブンマーケティングを実践できるかどうかが生き残りの鍵。したがって、猫も杓子もマーケティング・テクノロジーに取り組む状況になっています。

しかし、マーケティング・テクノロジーは、基本的にコミュニケーションの仕組み(インフラ)を構築し、その運用を効率的にしてくれるツールにすぎません。コミュニケーションの仕組みの上で、メッセージをどのように表現して伝えるのか?というコミュニケーションシナリオ設計は、依然としてマーケティング担当者の知識・知恵・ノウハウ・経験が必要です。

どんなに最先端のマーケティング・テクノロジーを採用しようとも、コミュニケーション設計(メッセージをどのように表現して伝えるか)の優劣によって、ターゲットユーザーからの反応率(サイト訪問、メルマガ登録、資料請求、購入など)、すなわち「コンバージョン」が決まるわけです。

コンバージョンをアップするために、おおいに役立つのが「説得の心理学」です。説得の心理学とは、長年にわたって行われてきた人間の心理や行動についての実験・研究成果に基づき、相手を説得するために効果のあるコミュニケーションテクニックを集積したものです。

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これからのマーケティングの勝負どころは、前述したようにマーケティング・テクノロジーではなく、コミュニケーションシナリオの設計にあります。私たちが「説得の心理学」を学び、コミュニケーション設計への採用を強くおススメするのはこの理由からです。

「説得」とは何か?

マーケティングコミュニケーションが「説得」のコミュニケーションであることはご理解いただけたと思います。それでは、そもそも「説得」とはなんでしょうか?

「説得」と辞典で調べてみると、

「コミュニケーションによって、受け手の理性や感情に働きかけ、相手の自発性を尊重しながら送り手の意図する方向に受け手の意見、態度、行動を変化させること。」

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典(出典元の記述の一部を掲載)

と説明されています。
ひらたく言えば、こちらの期待する新しい態度を採用してもらうための働きかけを行うことでしょうか。より具体的に言えば、「おたくの製品はなくてもいい」というお客様に対して「おたくの製品を欲しい」と感じてもらえるようにするコミュニケーションが「説得」です。

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一般的なビジネスにおいては、相手の態度・考え方を無理やり変えさせることはできませんし、詐欺的な行為で態度・考え方を変えることもできません。

つまり、「説得」においては、相手には選択の自由(買う・買わない等)がある前提で、相手の態度を変えてもらえるような影響を与える、効果的なコミュニケーションを行うしかないということになります。

すなわち、人間の心理や行動を深く理解していれば、それだけ効果的なコミュニケーションが可能となるわけで、「説得の心理学」の出番というわけです。

なお、説得というと、営業における対面での交渉場面が連想されるかと思いますが、Webサイトやeメールといったメディア、ツールの活用においても、基本的には「説得」を目的としたコミュニケーションですから同じテクニックが使えます。

「説得の心理学」とは?

では、「説得の心理学」について改めて説明しましょう。

「説得の心理学」は、単なる人間心理・行動理解のための知識ではなく、実際のコミュニケーションシナリオに組み込むことができる「コミュニケーションテクニック」です。

この「コミュニケーションテクニック」のベースとなっている知見は、主に社会心理学や行動経済学、脳科学の分野の調査・実験成果から来ています。「相手を説得することに効果がある」と実証されたテクニックで、一定の普遍性・応用性がありますから、学んで使わなければもったいないと言えます。

説得の心理学が「使えるテクニック」である最大の理由は、人間の無意識の心理・行動を利用する点です。意識的な判断・行動ではなく、「なぜだかわからないが、自然にそうしてしまった」という無意識の判断・行動は、自制しようとしてもなかなかできない。だからこそ、説得効果が高いというわけです。

次回は・・・

次回は、今回ご説明した「説得」を活用していくために必要な「説得のポイント」を紹介します。お楽しみに。

当記事では、2016年8月3日に開催された「コンバージョンが格段にアップ!Webでのカスタマーエクスペリエンス向上【実践講座】」NTTコム オンライン、ジゾン(現ハートコア)との共催セミナーでの講演内容からの抜粋再編集しています。

セミナーレポートはこちら→

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株式会社ジェネシスコミュニケーション

ジェネシスのマーケティングプロフェッショナルが編集を担当。独自の視点で厳選した実践的ナレッジをお届けいたします。

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