そのデータ、どう活用しますか?
先日(8/25)にジェネシスのコーポレートサイトが「マーケの強化書」として生まれ変わりました。“データドリブンマーケティング”を掲げ、データを徹底的にビジネスに活かして綿密なマーケティングコミュニケーション設計によって、クライアント企業に具体的な成果をもたらすことを標榜しています。
当社が「データ」を重視する姿勢は、ある意味当然の流れなのかもしれません。嗜好や価値観などお客様自身が多様化・企業とお客様の上下関係がなくなって対等化してきていることは、以前から言われていることですが、ITや機器の発展によってお客様接点も多様化しており、あらゆるデータを統合してオフライン/オンラインを問わず、全てのお客様接点でシームレスな体験提供・販売促進をしていこうとする「オムニチャネル」という言葉も生まれている状況にあります。
障壁が低くなったデータ活用
属性や嗜好などのお客様登録情報、広告・メールのレスポンスデータ、Webサイトの訪問・行動履歴、購買履歴、サービス利用履歴、お問い合わせ履歴など、企業が保有するデータは数多く存在します。DB構築や分析にかかるコストは低下し、個々のお客様の「姿」や「行動」を捉えることが以前よりも容易にできるようになりました。
API連携などにより外部システムや第三者のデータも活用できるようになってきており、企業がマーケティング活動に活かせるデータは各段に増えています。
データで何がわかる(わからない)のか?
多くの企業がマーケティングに活かすデータは、自社が保有する広告・メールのレスポンスデータ、Webサイトの訪問・行動履歴、購買履歴、サービス利用履歴、お問い合わせ履歴などが挙げられますが、これらデータはあくまでもお客様の一側面のデータであることを認識する必要があります。
広告に反応した/サイトで何を見た/資料請求した/商品を買ったなどお客様の行動(結果)はデータから捉えることはできますが、「なぜそのような行動に至ったのか?」という理由やきっかけについては把握することはできません。また、購買行動に至っていないお客様の中で誰が見込み度が高いのか(低いのか)については、なおさら理解することは難しいのではないかと思います。
【企業保有のデータでは把握できないこと】
●なぜ購入したのか(しないのか)?
→購入のきっかけや決定要因が不明確
→購入の訴求ポイントがわからない
●見込み度の高い(低い)お客様は誰なのか?
→見込み度はどう測ればいいのかが不明確
→見込み度判別ができてもどうアプローチするかがわかない
さすがに離反したお客様についてはパネルリサーチなどを活用してアンケート収集しないと離反防止策の検討は難しいと思いますが、購買影響要因の検討や見込み度判定は、マーケティング仮説に基づくコミュニケーション設計やコンテンツ設計、マーケティングテクノロジーの活用によって対策を打つことが可能となります。
ジェネシスコミュニケーションのアプローチ
当社では、クライアント企業と多くの議論や可能性を検討するための「定例会」を重視してプロジェクトを推進しています。現状ヒアリングや各種データの分析によって課題の再整理や仮説構築、解決の方向性を導出し、 「誰に」「何を」「いかに」の視点でコミュニケーションの基本フレームを策定したり、お客様の購買を後押しするためのコンテンツの在り方について、コンテンツフレームワークを使って企画・設計を行っております。
お客様の見込み度判定は、MAなどのマーケティングテクノロジーを導入して行っており、コンテンツ閲覧の積極性や閲覧されたページ、コンバージョンページへの到達有無などを判断材料としてコミュニケーションの最適化を図っています。
Webサイトに来訪してトップページしか見なかった人、商品ページまで見た人、商品の価格など詳細情報を見た人、商品購入の手前まで到達した人...。それぞれの人に「いつ」「何を」「どのように」コミュニケーション(自動発信・手動発信)していけば、購買行動に結びつけていけるのか?データに基づく戦略や施策をいち早く築き上げることが重要だと考えます。
みなさまはお手元にあるデータをどのように読み取り、どのような打ち手を検討されますか?
購買行動を意識したお客様コミュニケーションの最適化(タイミング・メッセージ・チャネルなど)について、機会があればぜひ協議させて頂ければ幸いです。
執筆者:山本 知拓
株式会社ジェネシスコミュニケーション
執行役員