【ジェネシスの視点】スマートフォンとAIによる新しいレコメンドの形とは?
最近公開されたニュースリリースや記事から「注目情報」を取り上げ、独自の視点で解説していきます。
今回注目したのはこちら。
株式会社ルグラン、気象ビッグデータから天気や気温の変化に合わせたコーディネートをリコメンドする新サービス「TNQL(テンキュール)」を開発・提供を開始
デジタルマーケティングのコンサルティング会社、株式会社ルグラン(代表取締役:泉浩人、山辺仁美 以下ルグラン)は、気象ビッグデータを分析し、天気や気温の変化に合わせてユーザーのテイストにあったコーディネートを提案するファッションテックサービス『TNQL(テンキュール)』を開発し、2017年5月9日からサービスが提供開始されました。出典元はこちら(株式会社ルグラン 2017年5月9日発表)
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『ジェネシス』の視点
『株式会社ルグラン、気象ビッグデータから天気や気温の変化に合わせたコーディネートをリコメンドする新サービス「TNQL(テンキュール)」を開発・提供を開始』について、「ジェネシス」の視点で解説します。
TNQLとは気象データを分析・活用し、天気や気温の変化に合わせて、AIの学習により720パターンのファッションイラストから一人ひとりに最適なコーディネートを提案する、おしゃれを楽しみたい女性のために開発されたサービスです。
気象データはGPS情報から利用者の居場所を判別し、1km四方・全国37万地点毎に、1時間毎に更新される詳細な気象情報をリアルタイムで取得、利用者の現在地の気象状況をピンポイントで把握しています。
生活者が普段利用しているマスメディアの天気予報や天気予報サイトで知ることができるのは、各都道府県をいくつかに分割した地域(東京都であれば、千代田区、文京区といった区単位)についてのおおまかな天候情報です。しかしTNLQでは1km四方という狭いエリアの天候を知ることができますので、利用者が今いる場所のピンポイントな天候に応じた「外さないコーディネート」を提案できることが当サービスの特徴となっています。
またTNQLの利用者が毎日選んだコーディネートを記録し、AIが一人ひとりのファッションの好みを学習することで利用者に提案するコーディネートの精度が高まります。これにより利用者にとって使い勝手の良いサービスとしてどんどん磨かれていくことが期待できます。
女性が外出時のファッションコーディネートを考える際、どんな目的で外出するのか・どんな場所に行くのか・誰と会うのか・いつ行くのか、といったTPOだけでなく、今の天気はどうか・今後どんな天気になっていくのか、を考慮することも大事です。
例えば春先から梅雨にかけての日中の寒暖差が大きい季節の場合、暑い日中に出かけた際の薄着のままだと雨で温度がぐっと下がった夜にはちょっと肌寒く見えるコーディネートになってしまうといったことが起きます。
こうした一日の中でも刻一刻と変化する天候に応じたコーディネート提案は、ほとんどの生活者がスマートフォンを携行しGPS機能により今いる場所を正確に特定できるようなった今だからこそ実現が可能となったサービスだと言えます。
現在、様々なサイトで使われるレコメンド機能は
・利用者の登録属性
・過去の購入履歴
・現在の関心(現在、見ている商品ページ等)
等の個人情報やデータを元に利用者の好みに沿った商品を提案することにより、アップセルやクロスセルを行ってきました。
今後、気象データが様々なレコメンド機能に搭載されることにより
・天気から夕食のメニューや素材の提案
→ 肌寒さを感じる日のお奨めメニューに温かいものを
・気象変化による事前の体調管理の提案
→ 気圧変化による頭痛予測に基づく無理のない予定管理を促す
・コールセンターのオペレーターに、遠隔地にいるユーザーのお天気の話題を提供
→ 「お客様、昨日の通り雨では濡れませんでしたか?」
・台風や降雪により必要となる商品の提案
→ 防災用品の事前準備や購入を促す
といったレコメンドも実装可能になっていくものと思われます。
昨今AIを取り上げるニュースやAIを実装した機能を持つサービスが話題を集めていますが、AIを身近なシチュエーションで利用したサービスは今後も増えていくものと思われます。
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