より適切なタイミングで情報提供ができるWeb統一基盤の構築へ、アステラス製薬オープンソースとクラウド技術のAcquiaを採用
デジタルの取り組みが他の業界と比べてもかなり進んでいる製薬業界において、アステラス製薬が自社WEBサイトをDrupal 8(でできているAcquia社のクラウド製品)に搭載しなおすという話題が発表されました。グローバル展開を見据えた企業のWEB作りの参考となる話ではないでしょうか。
最近公開されたニュースリリースや記事から「注目情報」を取り上げ、独自の視点で解説していきます。
今回注目したのはこちら。
アステラス製薬、Webサイト統一基盤にオープンソースとクラウド技術のAcquiaを採用し、デジタル変革を加速
クラウドベースのデジタル・エクスペリエンス管理ソリューションの大手Acquia(APJ)は本日、日本の医薬品リーダーで研究開発型のグローバル製薬企業であるアステラス製薬株式会社(TSE:4503、以下「アステラス製薬」)が、日本およびグローバルのWebサイト統一基盤にAcquia Cloud Site FactoryおよびAcquia Edge Protectを採用したことを発表しました。アステラス製薬は、Acquiaの大規模な導入経験が豊富なデジタル・テクノロジー・エージェンシーのCI&T株式会社(以下「CI&T」)をパートナーにこのプロジェクトを推進し、企業向けのオープンソースCMSであるDrupal 8を搭載するAcquiaの各クラウド製品によってガバナンスと俊敏性を備えた統一基盤を構築し、複数の多言語Webサイトの開発と管理を標準化する予定です。出典元はこちら(Acquia, Inc. CI&T株式会社 2017年5月31日発表)
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『ジェネシス』の視点
『アステラス製薬、Webサイト統一基盤にオープンソースとクラウド技術のAcquiaを採用し、デジタル変革を加速』について、「ジェネシス」の視点で解説します。
少しわかりづらいニュースリリースですが、一言にまとめると、アステラス製薬が自社WEBサイトをDrupal 8(でできているAcquia社のクラウド製品)に搭載しなおすという内容です。
近年、接待の禁止などを受けてMR(医薬情報担当者)は、医療従事者に会いづらくなっています。ただでさえ忙しい医療従事者の時間を多くの製薬会社が奪いあっている状況と言えます。
このため自社サイトを中心に、オンラインで医療従事者に情報を提供するというデジタルの取り組みは、他の業界と比べてもかなり進んでいます。
製薬会社の国内シェアを上から順に見ていくと、医療従事者(会員)に対してWEBで情報を提供している製薬会社が並んでいます。
もちろん、誰にでも同じ情報を提供するのではなく、医療従事者の方の診療科目や興味のある領域について解説したコンテンツや、知っておきたい情報などをきめ細やかに提供するための工夫を凝らしています。
一方で、近年製薬業界ではワールドワイドでM&Aが進んでおり、つい先日までは競合だった企業が、ある日を境に同じグループの一員になることが起きています。そうなると従来はそれぞれの企業グループで情報提供をしていた状況から、ブランドイメージ維持の観点により、ある程度同じデザインや情報提供方法に統合していかなけばなりません。
すなわちグローバルを視野に入れたメガファーマシーとしては、地域や言語という影響を受けずに、より適切なタイミング、より適切な情報提供ができるWeb統一基盤の構築が求められていると言えます。しかも、その統一基盤はセキュアで安定した環境であることが必須です。
アステラス製薬の今回の取り組みのように、ワールドワイドで基盤が統一されていれば、例えば日本で成功した施策を速やかに他の国で展開するといったことも可能になることでしょう(置かれた環境は各国で異なるため、単純に右から左というわけにはいかないでしょうが)。
WEBのグローバルな統一基盤構築という視点で注目すべきリリースでした。
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