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地味な作業をスキルにしていくために気をつけるべき1つのこと

何年もその業務を担っているベテラン社員や優秀な先輩を見ていると、手際よく仕事をこなす姿に憧れを抱くものです。しかし、新入社員やキャリアの浅い人がいきなり難しい仕事を与えられることはまれで、雑務や単純作業の繰り返しに業務の意味を見出せずモチベーションが下がってしまうという話も良く耳にします。

新入社員や新任された方に向けて、地味な作業をスキルにしていくために気をつけるべきことを解説します。

目次

単純作業を真摯にこなし続けられますか?

「こんな地味な仕事でも、続けていくことで、いつかスキルが身につけられるのだろうか?」そう疑問に思う新人は少なくありません。まして、学校で学んだ専門領域とは離れた業務で、希望していない職種に配属される、いわゆる「配属ガチャでハズレた」と思っているならなおさらです。

実は、そうした単純作業を真摯にこなし続けることこそが、スキルの土台を築く上で重要なのです。これからお伝えしていく内容はマーケティング以外の職種でも使える方法だと思いますが、具体例がマーケティングの話題になる点はご了承ください。

では、どうすればそこから学びを得て、スキルへと昇華できるのでしょうか。鍵となることの1つに“内省力”があるでしょう

新入社員はコピーやお茶くみ、電話対応など、雑務をお願いされる機会が多い?!

地味な作業をスキルに変えた具体例

私の上司が広告代理店の新人だった頃に、通勤電車の中で広告を見ながら「このメッセージはどんな意図があって作られたものだろうか?ターゲットは誰で、何を伝えどんなアクションをしてもらいたいのだろうか。自分ならどう伝えるか?」と考えるトレーニングを欠かさなかったそうです。単に広告を見るだけでなく、制作者の意図を読み解いてみて、自分なりの解釈を重ねる、そんな通勤時間を過ごしていたそうです。こうした日々の内省の積み重ねは、今の企画力の源泉になっているそうです。

通勤も自主鍛錬の時間に使えます

私自身も新人時代、マーケティングリサーチに関わる機会がありました。調査票の確認や単純な入力集計作業からスタートしましたが、その中で発見した消費者の生の声に着目し、企業の実態と照らし合わせながら内省を重ね続けました。そうした地道な取り組みから、少しずつマーケティングの本質やマーケティングリサーチの勘所が見えてきたのです。

作業で手を動かしていても、頭は使えます

こうしたケースが示すように、単純作業をスキルへと高めていくには、内省することが欠かせません。与えられた作業をただこなすだけでなく、その背景にある意図を考え、自分なりの解釈を重ね、さまざまな視点から突き詰めていく。この営みを通して、初めて本当の気づきと学びが生まれるのです。

そして、このプロセスを大切にできるかどうかは、自身の目的意識次第だと言えるでしょう。『自分は何になりたいのか』『何を目指しているのか』という問いを常に意識しながら作業に取り組めば、そのひとつひとつが自分を育てるための重要な過程となり、やがてスキルへと昇華できるはずです。

作業を作業としてこなしてしまうと、何も残りません。
作業に意味や目的、全体像を意識すると、今出来る自分の作業が業務スキルに?!

少し話は脱線しますが、ゲームの主人公も最初はレベル1から始まります。

新人社員が学生時代にどんな経験を積んでいたとしても会社に入った瞬間に、ニューゲームが始まります。

実際のスキルやレベルはステータス画面で確認することが出来ないので、何をしたら経験値が稼げるのか?今のスキルはどれ位なのか分からないのが、もどかしいのではないでしょうか?

単純作業や地味なことばかりをさせられて、仕事をしたくない、リセットしたいと思う前に2つのことを試してみてください。

・単純作業が終わった後、レベルアップの効果音を頭の中で鳴らす
・先輩や上司を、このゲームの攻略サイトだと仮定し、情報収集を行う

単純作業で達成感を得るのは難しいものですが、この単純作業が終わればレベルが上がる、レベルアップする!と思えたら地味なレベル上げも耐えられるものです。また、先輩や上司に対して「なぜこんな作業をしなくてはいけないのか!」と理不尽さを訴えるよりも「新人の頃にどんなことをしていましたか?どうしたらそんなに仕事が出来るようになるのですか?」と質問してみてください。もしかしたら今の時代には合わない武勇伝を聞くことになるかもしれませんが、有益な攻略情報を入手出来るかもしれません。

ゲームの主人公である勇者は『勇者』として旅立ちますが、この春入社した新入社員が何になるのか?将来にどんな成功を収めるのか?は、自身の『目的意識』にかかっていると言えるでしょう。

さて本題に戻りましょう。

内省力で地味な作業をスキルにしていく

内省なくしてスキルは身につきません。仕事に携わるすべての人々に求められるのが、この”内省力”なのです。

特に、マーケティングの分野では、消費者心理を的確に捉えることが重要です。そのためには、情報や経験をインプットするだけでなく、常に自分自身の内面と対話を重ね、本質をつかみ取る力が欠かせません。

データ分析やマーケティング施策はあくまでそれらの過程の産物でしかありません。本当に大切なのは、そこに至るまでの内省の軌跡です。

内省力と言われてもピンとこない方に向けてもう少しだけかみ砕きましょう。新入社員でも先輩から話を聞いて知ったことや業務を通じして分かったことは少しずつ増えていくハズです。右も左も分からず配属された直後と配属されてから数ヶ月後の仕事に対する情報量は桁違いです。

知ったこと・分かったことをその時限りのものとせず、マニュアルを更新したり、業務改善を提案したりと、新人ならではの視点から出来ることがあるかもしれません。また、業務を通して自身の知識が足りないと感じたことや興味関心を持ったことがあれば、書籍を読んで情報を補強したりセミナーに参加して考えを深めたりと、仕事をしながら自身の学びを深めていく環境を整えていきましょう。

新人の頃は特に、環境に慣れることができず、日々気ぜわしく、面白みのない毎日に当初の夢や目的も見失いがちです。そんな時に一瞬でもかまいませんので目的意識、『何になりたいのか』『何を目指しているのか』を思い出してください。目の前の事柄をコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスを計算し損得勘定だけで動くのではなく、長期的な視点を持って自分の頭で考えることをいとわないでください。

どうか、新人のみなさん、今の作業を単なる雑務と思わずに前向きに取り組んでください。その一つひとつに真摯に向き合い、常に内省を怠らなければ、必ずや社会人としての視野と能力が広がっていくはずです。

今こそが内省を積み重ね、スキルを育む絶好の機会なのですから。そこから、きっと夢見た姿へと歩みを進めることができるはずです。

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