コンサルタントのコラム

もっとMAを活用するために「教科書通りの使い方から卒業」しよう!

MAを導入してみると、意外と出来ることが少ないことに驚く人がいます。MAには多くの機能があり、これまで出来なかったことが可能になるのですが、期待値が高すぎるせいかガッカリする人も少なくはありません。しかし、それは応用的な使い方を知らないからだと私は思っています。特に、MAで最も特徴的な機能である「オートメーション機能」の使い方が教科書通りなのが原因だと考えています。この「オートメーション機能」は、Pardotであれば「エンゲージメントスタジオ」、marketoで言えば「スマートキャンペーン」、Hubspotで言えば「ワークフロー」がそれに当たります。なぜこの機能を教科書通りにしか使えないのか?それは単純に応用的な使い方を知らないからです。なので、今回はMAを現在使っている人を対象にオートメーション機能の応用的な使い方についてご紹介したいと思います。

MAのオートメーション機能とは

オートメーション機能は、主に「条件設定機能」と「アクション設定機能」に分けることが出来ます。「条件設定機能」とは、「もし●●が■■だったら・・・」という条件に合致しているかどうかを区別する機能です。「メールを開封したら」「メールをクリックしたら」「あるURLを閲覧したら」などの条件を設定し、「Yesの場合」「Noの場合」それぞれ異なるアクションを設定することが出来ます。一方、「アクション設定機能」とは「メールを送信する」「リストに追加する」「3日間待機する」などのことです。多くの場合、最初に条件機能を設定し「Yesの場合」は、「Aメールを送信する」に設定し、「Noの場合」は、「Bメールを送信する」ということをします。

教科書通りでは『複雑な条件に対応できない』

これだけを聞くと、オートメーション機能で色んなことが出来そうだなって思うのですが、実際にMAを使う現場ではこの機能をフル活用している企業は珍しいのが現状です。なぜなら、実際に設定しようとすると「やりたいことが意外と複雑なために実現できない」のです。やりたいことはある。でも、条件が複数あってオートメーション機能では設定出来ないというシーンに出くわします。例えば、当社では「クライアントがWebサイト閲覧したら1日に1回だけ担当営業にメール通知する」ということをしています。しかし、このルールは、Hubspotのオートメーション機能(ワークフロー)1つでは実現することができません。(※Pardot、marketoであれば1つのオートメーション機能で実現可能です)Hubspotでは、「ページを閲覧したら担当営業にメールをする」ことは可能ですが、「1日に1回だけ送信する」ということが出来ません。なので、閲覧する度にメールが送信されてしまうことになってしまいます。このままだと当社では1ヶ月に1回はクライアント向けにHubspotからメールを送信しているので、送信直後には通知メールが嵐のように送信されてしまいます。Hubspotではオートメーション機能(ワークフロー)は、「複数回起動」もしくは「1回のみ起動」のどちらかしか選べないのです。なので、オートメーション機能(ワークフロー)を教科書通りに使っていては実現することはできません。

複数のオートメーション機能を組み合わせて設定可能な範囲を広げる

このような場合は諦めるしかないのでしょうか?いえ、そんなことはありません。1つのオートメーション機能では不可能でも「2つ以上のオートメーション機能を組み合わせて、1つのことを実現する」ことで可能になります。前述のように教科書通りの設定をしていてはHubspotの場合、クライアントがページを閲覧する度にメール送信がされてしまいます。しかし、この1つのオートメーション機能に「1日1回だけ起動する制御機能」を付け加えることが出来れば問題は解決するはずです。 つまり、「クライアントがページを閲覧したらメールを送信するオートメーション機能」と「1日1回だけ起動するオートメーション機能」の2つを作成することでやりたいことは実現することが出来るのです。

具体的な設定方法をご説明します。まず最初に「クライアントがページを閲覧したら担当者にメールするワークフロー」を作成します。教科書通りのやり方であれば下記のような設定をします。

ただ、これでは毎回通知メールが送信されてしまいますので、さらにアクションを追加します。今回は2つのアクションを追加します。1つは、ワークフローが動き出した直後に、「項目にタイムスタンプがあるかどうかの分岐」を追加します。もう一つは、通知メール送信の直後に、「項目にタイムスタンプを押すアクション」を追加しておきます。下記の図ように作成します。

なぜこのような設定をしたのか分かりますでしょうか?順番に説明します。まず、クライアントがページを閲覧したら最初の分岐にぶち当たります。最初はタイムスタンプが押されていませんので「いいえ」に分岐します。次に、担当者にメールが送信され、最後にタイプスタンプが項目に記入されます。そして、数分後にクライアントがページを閲覧したらどうなるでしょうか?最初の分岐で「タイプスタンプの日付があるかどうか?」を聞かれているわけですから、当然次は「はい」に分岐することになります。そのため、担当者にメールが送信されることはありません。

「でも、これでは2度と担当者にメールが送信されないじゃないか!」と思われるでしょう。その通りです。明日になったら担当者にメール送信されるようにしたいわけですから。なので次に「タイムスタンプを翌日の0:00に削除するワークフロー」を新規作成します。これはHubspot特有の機能ですが指定した項目に入っている日時にワークフローを起動させる機能を使います。つまり、ページを閲覧したときタイムスタンプが押されるわけですが、その日付の翌日0:00になったらタイムスタンプを「クリア」するのです。下記の図のように設定します。

つまり、一回タイムスタンプが押されたらその日はそのままだが、タイムスタンプが押されたと同時に、その翌日0:00にタイムスタンプを削除するワークフローが動き出し、タイムスタンプが削除されることで翌日からはまた最初の状態に戻すことが出来るのです。このように2つのオートメーション機能を組みわせることで教科書通りのやり方では不可能なことでも可能になります。今回はHubspotを例にしましたが、Pardot及びmarketoでも同様な考え方で設定することが可能です。

設定しながら考えよう

複雑なMA設定ができるようになるためには、やるべきことを明確にすることから始めることが大切です。何をすべきか?を決めてからMAでどう設定するのか?の順番で考えることで実現するための方法を考え始めるようになります。また、MAを使えるようになるもう一つのコツは、とにかく操作することです。座学で聞いたり、マニュアルを読んでも複雑な設定が出来るようにはなりません。実際に操作しながらどうすればやりたいことが実現させることが出来るかを『操作しながら考える』。それが複雑な設定ができるようになるための絶対条件です。ぜひこの記事でご紹介した「別のオートメーション機能で不足している機能を補う」ことをヒントにしてより複雑で効果的な設定ができるようになって頂ければ幸いです。

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