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マーケティング心理学 優れた「顧客体験」を生み出す仕掛け(後編)

前編では、優れた「顧客体験」を提供するための「鍵」は、ずばり「人間化(ヒューマニゼーション)」。「人間化」とはセルフサービスではなく、文字通り生身の人間がオンラインを介して顧客対応を行うことを意味しています。とお伝えしました。後編ではその具体的な事例をご紹介しながら、顧客の心を動かすためにどのようにテクノロジーを活用していけば良いのかのヒントもお伝えします。

2017年4月に公開した記事を再編集してお届けします。
[初公開:2017.04.07]

目次

「ヒューマニゼーション」に取り組んでいるケースから

ではここで、「ヒューマニゼーション」に取り組んでいる事例を2つほど示しましょう。

【CASE-1】 ietty(イエッティ)・・・( ietty サイトはこちら⇒

「オンライン接客型の不動産屋さん」を掲げるiettyは、Webサイトやスマホアプリで賃貸物件を探すお手伝いを生身のスタッフが行っています。

従来からあるセルフサービス型のオンラインサービスで賃貸物件を探すのはとても大変です。立地や間取り、築年数などによって賃貸料も様々、入居条件も様々で、どれが自分の希望に合うか精査するのは時間のかかる作業だからです。

出所:オンライン接客型の不動産屋さん Ietty

iettyでは、ライブチャットによって気楽に質問をしながら、希望に合う物件を探し出すことが可能です。受付時間は午前10時から夜11時までと長いため、忙しいビジネスパーソンも家に帰ってくつろぎながら、物件探しを手伝ってもらうことができます。チャットの裏側で待機しているスタッフは常時6~8人いるそうです。毎日数百件にもおよぶチャットでの問い合わせに丁寧に対応してくれます。

オンラインの賃貸物件検索サービスはすでに乱立気味。どこも、物件の探しやすさを高めるための情報の見せ方の工夫や、検索機能の向上に力を入れてきており、使い勝手にそれほどの差異は感じられないのが現実です。

iettyはあえて生身の人間による接客を前面に打ち出すことにより独自のポジションを確立、賃貸物件探しに時間や手間をかける余裕のない消費者の心をつかんでいます。

現在は、AIによるチャットボット対応も採用することで人件費を抑える工夫も始めており、前述したようなAI&ヒューマンのハイブリッド型接客サービスへと進化しつつあります。

【CASE-2】JOBKUL・・・( JOBKUL サイトはこちら⇒

JOBKULはオンラインの転職支援サービスです。iettyと同様、転職希望者はコンサルタントとのチャットを通じてキャリアの相談に乗ってもらったり、転職先となる求人案件の紹介を受けたりすることができます。

面白いのはスマホアプリをダウンロードして基本プロフィールを入力後、チャットでコンサルタントからの質問に答えていると最後には「職務経歴書」が完成してしまうところです。

いわゆる「転職サイト」に登録して求人案件の紹介を受けるには、履歴書に加えて過去の勤務先や仕事内容を詳しく記載した「職務経歴書」を作成しなければなりませんがこれが結構面倒なのです。しかしJOBKULならコンサルタントとチャットで気楽なやり取りをしている過程で過去の仕事内容が文字化されていき、「職務経歴書」として仕上がってしまうというわけです。

出所:転職相談 ジョブクル

生身のコンサルタントがオンラインで対応する仕組みはJOBKUL側にもメリットがあります。転職相談をリアルな面談で行うと一人あたり通常2時間程度は必要になります。コンサルタントが1日に対応できる人数はせいぜい3~5人程度が限界です。ところがオンラインチャットは非同期のコミュニケーションですから、一人のコンサルタントが一日で対応できる転職希望者はリアルでの面談より多くなるわけです。その数はなんと150人にものぼるとのこと。

JOBKULの場合は、リアルな面談をオンラインチャットに切り替えることによって大きなコストダウンも同時に可能にしています。その結果求職者を紹介、採用を決めた企業に請求するコミッションは一律70万円と完全成果報酬に加え低価格をも実現しています。

まとめ

以上、セルフサービス型のWebサイトやアプリが多い分野で生身の人間が接客を担う「ヒューマニゼーション」に取り組んでいるオンラインサービスの事例を2つご紹介しました。

 人間心理の機微に触れる試み=「ハイタッチ」を取り戻す

前述したように、今後のオンラインでの接客・顧客対応は生身の人間だけではなく、AIやダイナミックCMSやMAと組み合わせたハイブリッド型になっていくことは間違いないと思われます。

テクノロジーの進展により、あらゆることが以前よりも便利になりましたが、その分人間味が失われ味気ない思いをすることが最近ふえてきました。ヒューマニゼーションが目指すのは、人間心理の機微に触れる試み=「ハイタッチ」を取り戻すことです。

皮肉なことに、いま「ハイタッチ」を取り戻すためにはAIのような最新のテクノロジーの採用が不可欠となっています。「ハイテク」を適切に活用して「ハイタッチ」なマーケティングを目指す。これからのオンライン戦略・デジタルマーケティング成功の鍵はここにあります。


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株式会社ジェネシスコミュニケーション

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