BtoBマーケティング

【セミナーレポート】B2B企業のマーケティング市場の変化とWebサイトに求められるものとは?

この記事は、2018年4月20日(金)に開催された「マーケの強化書セミナー|実例で見る「実践的BtoB向けサイト構築」」の第1部の内容をまとめたものです。

冒頭でNTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション株式会社の齊藤氏は、BtoBマーケティング市場規模は毎年右肩上がりに上昇を続けていますが、BtoBマーケティングを実施する上で必ず話題になる「MA」の導入率は、上場企業の場合は「4.3%」、国内企業全体だと「0.5%」程度の導入率となっていて、BtoBマーケティングはこれからさらに伸びていく分野だと語りました。そのため、今後さらにBtoB企業のマーケティング上の競争が激化していくことが考えられ、今のうちからマーケティングに取り組み、そして成功パターンを作っておくことが大切だと語りました。

また、近年のBtoBマーケティングは、「インサイドセールス」と「フィールドセールス」を組み合わせたものが主流になっていると説明。日本企業はこれまで「フィールドセールス」を主体として取り組むことが主流でしたが、近年は「インサイドセールス」を積極的に展開する企業が増えてきており、この2つを組み合わせてマーケティングを展開することが「BtoBマーケティング」と言われるようになっていると説明しました。その原因としては、下記の3点を上げました。

【原因1】:企業の売上アップの打ち手が限られてきていること
これまでのフィールドセールスを主体としたものだけでは成熟した日本市場では売上アップが難しくなってきており、インサイドセールスなどの手段も含めてやれることをやろうと考えるようになった。

【原因2】:ITの世界で見られる安価なクラウドサービスの台頭
これまでインサイドセールスのシステムを入れるには、オンプレが当たり前で億単位の投資が必要でしたが、クラウドサービスの台頭によって安価にインサイドセールスを始めることができるようになった。

【原因3】:企業の人手不足の問題
フィールド営業は、どうしても人手が必要になりますが、どの企業も人手不足のため、効率的に業務を推進していかなければならなくなっている。そこでインサイドセールスを導入して営業の効率化を図ろうとするようになった。

齊藤氏は、昨今のBtoBマーケティングは、「インサイドセールス」によって中長期的な視点に立って見込客の開拓を行い、フィールドセールスによって、見込顧客の刈り取りをするという取り組みを行う企業が増えてきていると語りました。

BtoBマーケティングにおけるWebサイトのあり方

齊藤氏は、お客様との打ち合わせの席で「うちはマーケティングやっているよ!」とよく言われるとのこと。しかし、やっている内容は定期的にメルマガ配信する程度しかやっていない。それではマーケティングをやっているとは言えないと指摘しました。BtoBマーケティングとは、簡単に言えば、Webサイト・MA・コンテンツを用意した上で、Webサイト上の顧客の行動をMAで把握して、適切なコンテンツを提供することで問合せや資料請求などに誘導することをBtoBマーケティングと言うと語りました。

上記の図表にあるように、近年BtoBマーケティングにおける課題として多いのは「コンテンツの企画制作が難しい」ということと「慢性的なリソースの不足」の2つが上げることができます。齊藤氏はまず、「コンテンツの企画制作が難しい」という課題を解決するには「Webサイトはカタログではないという意識を持つこと」が大切だと語りました。Webサイトを一人の優秀な営業マンにすべきだと。

そして、Webサイトを優秀な営業マンにするためには、「購買プロセスを意識したサイト設計」がとても重要だと語りました。そして、実際に購買プロセスを自分で書くことが大切で、実際に営業マンに書いてもらうことで下記の3つのメリットがあるとのこと。

【メリット1】:感覚的な営業スタイルからの脱出
多くのBtoB企業の営業マンからすればマーケティングに対して懐疑的であったり、自分であればそんなことをしなくても売れると自信をもっていらっしゃる方が多くいる。しかし、それでは売り方を見直すきっかけがつかめません。購買プロセスを営業マンが書いてもらうことで改めて整理する機会を提供できるようになる。

【メリット2】:TOP営業マンのノウハウの共有
実際に、購買プロセスを書いてもらうと、同じ会社なのに営業マン毎にお客様の購買プロセスが異なるということがよくあります。そして、TOP営業マンとそうではない営業マンとでは考える購買プロセスが違うということがある。購買プロセスを書いてもらうことでTOP営業マンのノウハウを他の営業マンに伝えることができるようになる。

【メリット3】:慣れや、怠慢からの脱出
これまでの慣例的な営業手法ではなく、お客様の購買プロセスを意識することで一部の人だけが売れる状況からみんなが売れる状況になるきっかけとなる。

購買プロセスを作るポイント

購買プロセスを作成するときには下記のポイントを意識して作成することが大切と齊藤氏は語りました。

・自社都合の購買プロセスになっていないか?
・もし分からなければお客さんに聞いてみる

特にBtoBについては実際に顧客と話が出来るチャネルがあるため顧客を知るための情報が豊富。その特徴を十分に生かす術はないと語りました。実際にお客様にデプスインタビュー形式で実施をするとのことですが、本物の購買プロセスを作れるというメリット以外にも、お客様のリアルな課題を直接聞けるためにアップセルやクロスセルにつながることもあるとのこと。齊藤氏によるとたくさんのデプスインタビューをお願いしてきたけれども、断られることは殆どなかったそうです。そして、最後に「自社が作った購買プロセス」と「お客様が作った購買プロセス」を見比べて、どこが漏れていたのかを共有することがとても大切だと語りました。

コンテンツに落とし込むために

では、その購買プロセスを作成した上でどんなコンテンツを作ればよいのか?齊藤氏は、コンテンツの中でもBtoBマーケティングの場合は「導入事例」が有効なコンテンツだと語りました。事例掲載はクライアントの許可をもらわなければならないし、そう簡単に掲載できるものではないと感じるかもしれませんが、クライアントの事情に合わせながらも、工夫次第で事例掲載は可能だと語りました。

また、対価を払ってでも欲しい情報であれば、お客様情報と引き換えに提供する方法も実践すべきだとも語りました。近年では、サイトから離脱してしまった人の多くが他社企業で決まることが多くなっており、自社で追いかける手段(メールアドレスなど)を確保しておくことはとても重要だと語りました。

しかし、斎藤氏はコンテンツ作成において重要なのは面白いコンテンツを考えるのではなく、購買プロセスをしっかりと整理することであると力説。購買プロセスを作成しておけば必要なコンテンツはおのずと出てくるものだと語りました。

慢性的なリソース不足にどう対応するのか?

最後にBtoBマーケティングを実施する上で課題となっている「慢性的なリソース不足」にどう対応すべきかについて、齊藤氏はまず、マーケティングサイトの運用の業務を主に下記の3つに整理した上でCMSを導入することで解決できると語りました。

1)コンテンツの企画・制作
2)各部門毎の施策のコンテンツの取りまとめ
3)問合せ管理と顧客情報の営業連携

これら業務は、特に「マーケティングに特化したCMS」であれば運用負荷は押さえることができる。「マーケティングに特化したCMS」とは、コンテンツ管理だけでなく、他部門に対応したワークフローを持ち、問合せフォームの作成から、外部システム、MAシステムなどとの連携が出来るCMSのことで、運用負荷を減らすには必要だと語りました。

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