【ジェネシス・マーケター会議】Twitterのキーワードで振り返る!2017年のマーケティング動向と注目のキーワード
もう2017年の年末です。今年一年は皆さんにとってどんな一年でしたでしょうか?
ジェネシスでは、2017年の年末企画として今年一年をキーワードで振り返り、来年の提案活動でどのような視点が必要なのかコンサルタントの座談会を開催しました。
この座談会では、「ITmediaマーケティング」「日経デジタルマーケティング」「Web担当者Forum編集部」のTwitterのポストから
2016年と2017年のテキストを全て抜き出し出現回数順にランキングした資料を作成してみました。
※この資料はこのページ下部のフォームからダウンロード頂けます。
- 杉田ユウイチ 株式会社ジェネシスコミュニケーション 代表取締役
- 山本知拓 株式会社ジェネシスコミュニケーション 執行役員
- 田代靖和 株式会社ジェネシスコミュニケーション シニアプロデューサー
- 赤沼悠介 株式会社ジェネシスコミュニケーション プロデューサー
- 目次
『Twitterのキーワードで振り返る!マーケティング動向ランキング(2017年)』概要
- 赤沼
- まずランキングの概要を説明させてください。ランキングの上位3位までは「マーケティング」・「デジタル」・「Web」と日常的に使われているキーワードが並びました。その他の上位キーワードを見てみると「AI」がランキングを上昇させています。
次に50位以降を見てみると「チャット」「MA」「インフルエンサー」というキーワードが今年は急上昇しています。特に「チャット」は、チャットツールが一気に広がったこともあり175位から87位にアップしています。「MA」は、引き続き伸びていますね。最近の記事では上手く活用できない主旨の記事が多いような気がしますが、まだまだ関心の高いキーワードのようです。「インフルエンサー」については、HIKAKINをはじめとするUUUM株式会社が上場したのがニュースになりましたし、いかにインフルエンサーを活用するかという記事が多かった印象があります。
逆に下位にランクされたキーワードで代表的なものは「モバイル」「Twitter」「アフィリエイト」「オウンドメディア」。「モバイル」に関しては80位もランクダウンしています。「Twitter」も同様に驚きました。また「オウンドメディア」も去年は40位だったのが101位までランクダウンしました。
「旬で終わるキーワード」と「一般化するキーワード」の違いって?
- 田代
- ざっと見ると上位50位くらいまでは多少の順位の変動はあるけど、日常的なキーワードなので毎年こんな単語が並んでいるような気がします。こういうデータは50位以下を見た方が意味があるんじゃないかな?こういうランキングって「旬なキーワード」が上昇して、「旬の過ぎたキーワード」がダウンするんだと思うんです。そう考えると「チャット」「MA」「インフルエンサー」なんかはまさに「旬なキーワード」だよね。しっかりと押さえておきたいキーワードだと思います。”旬が過ぎたキーワード”は、「モバイル」「Twitter」「アフィリエイト」「オウンドメディア」だね。あと、100位以内にあって去年とあまり変わらないキーワードと言えば、「DSP」とか「DMP」。このキーワードは去年とあまり差がない。このキーワードは一般化していて来年以降も同じような順位にあるような気がします。
- 赤沼
- 仕事上「オウンドメディア」という言葉は使いますが、クライアント企業から聞くことは少なくなってきました。実際、自社で運営するのって相当難しいので、関心が薄れていったのかなって感じがします。でも、翌年には消えてしまうキーワードと一般化するキーワードの違いってどんなところにあるんでしょうかね?
- 杉田
- 確かに「オウンドメディア」は自社運営が難しかったからかもしれない。自社ウェブサイトのインバウンド強化を課題に掲げる企業は多かったけど、インバウンドの手法開発は上手くできなかった。そういった意味では、取組の難しさもあって「オウンドメディア」「インバウンド」への関心が減ったのかもしれませんね。あと、「オムニチャネル」も少しですがランキングを下げていました。これも似たような部分があるんじゃないかな。企業側の都合で設計された「オムニチャネル」は、顧客にとってのメリットが十分に整備されてないような気がします。ECサイトと実店舗の連動を「オムニチャネル」という課題にしてしまって、消費者の購買行動から企画されていなかった。
- 赤沼
- そうすると「チャット」「MA」「インフルエンサー」というキーワードが来年も同じ順位かそれ以上に上昇するかどうかはどれだけ消費者に対してメリットを与えられるか?がカギになってきそうですね。チャットやインフルエンサーなんかは今年から始めた企業も多いのでそこで実践してみてどれだけ消費者にメリットを提供できたのかが来年の順位に反映されそうです。
一方、「DSP」「DMP」は一定のメリット・成果を出しているからこそ同じくらいの順位で推移しているとも考えられますね。
広告で顧客獲得するのではなく「顧客を獲得する仕組み」を作り出そうと模索している。
- 山本
- 全体を見ていて思ったのは、アド系のキーワードがないな~と。アドテク関連のキーワードはあるんですが、広告の手法論って数年前ならもっとあったような気がします。データで確認できないので確信は持てませんが、例えば、リタゲの効果的なやり方とかリスティングのキーワードの作り方とかは数年前ならキーワードが多かった印象があるんですが、ランキングの最後まで見てもそれらしきキーワードが見当たらない。
代わりに、このランキング表の中にはいろんな種類のツール/テクノロジーがありますよね。最近の人口減少と消費者の多様化によって広告が効かなくなったと言われていますが、多くの企業が広告以外の手法で顧客の獲得効率を上げようと模索していることがこのランキング表からうかがえるような気がします。自社にとってDSP/DMP/AI/MAなどのテクノロジーをどう使えばよいのか?また、InstagramなどのSNSやチャット・インフルエンサーなどの新しいチャネルを使ってどうコミュニケーションすればよいのか?それらをどう組み合わせれば顧客を獲得できるのか?そんなことを模索しているように感じます。
新しいテクノロジーやチャネルのキーワードは、ランキングで上下を繰り返す傾向がありますが、これは新しいテクノロジーやチャネルをどうすかえば良いかわからない、それらを効果的に使うための仕組みが出来ていない企業が多いということなのだろうと思います。
- 杉田
- なるほど。確かにそうですね。広告主導の顧客獲得ではなく、「顧客を獲得するための仕組み」のチャレンジが企業の取組として明確に見ることが出来ると思います。消費者のコンタクトポイントや接触タイミングが多様化・複雑化してきたからでしょう。そのため「チャネルシフト」あたりが来年のキーワード候補としては注目しておいた方がいいと思います。あと、接客チャットツールなんかは重要になってくるのではないかと思っています。
ジェネシスコミュニケーションが来年さらに取り組んでいくべき部分はあまり変わらないかもしれませんが、
「顧客を獲得するための仕組みづくり」とテクノロジー・データ活用。
顧客の特性に合わせて何のテクノロジーとチャネルの何を採用するか、どう最適化するのか。
ジェネシス提案は、さらに進化するはずです。
期待してください。