若手マーケターのみなさん!2020年は「挑戦」の年にしよう
2020年もすでに1カ月が経とうとしています。2020年最初の編集会議にて、徐々に熱を帯び、盛り上がった話題がありました。
「つい、結果を意識しすぎて仕事していないか?」
「色々な理由をつけて、動く前から諦めていないか?」
昨今はとりわけ結果を求められる/求める風潮が強いです。ビジネスである以上は当然の使命ですが、同時に、色々言い訳を作って挑戦しない。そもそものスタートラインに立たないことも増えていないでしょうか。特に今回は、経験値を重ねることが求められる20代、30代前半のマーケターに向けて、実り多き「挑戦すること」について語ります。
失敗を考えず、もっとやってみては?
マーケターという仕事は、実務を通じた経験の場数が、次、その次の案件に活きていきます。
数年で陳腐化してしまうといわれるエンジニアの世界よりも経験が活きる世界と言えるかもしれません。
新任のマーケター、20代や30代まもない若手の方々は、経験量だけで言えば百戦錬磨のベテランにはかないません。年齢やこれまでの経験数を理由に、任せてほしい案件を任せてもらえなかったという苦い思いをした人もいるのではないでしょうか?
だからこそ、若手マーケターにはどんどんと挑戦してほしい。齢を重ね、それなりの経験を重ねてきた立場から、強く感じることです。やるか、やらないかを問われる局面に遭遇するなら、積極的に「やる」ことを選択してほしいのです。
「仕事が増える」「つらい」を吹き飛ばそう!
「やる」ことを選ぶと、日頃から抱える業務にさらに新たな負荷がかかって、通常業務に支障が出てくるかもしれません。どんどん提案し、企画を立てたくても、必ず手をあげた人に負担のしわ寄せが来てしまうなら、「やる」「やらない」以前に、最初から提案自体をしない人もいるでしょう。「やる」ことを選んだばかりに、今日終えることができたはずの業務が明日以降に引きずることも出てきます。これらは、知らずしらずのうちに突き進める若手未経験者の方なら、まだ悩む前に始められるかもしれません。かえって少しばかりでも経験している人ほど、後々の面倒が想像できてしまい、二の足を踏んでしまいます。
気持ちはわかります。けれど、もったいない! 貴重な失敗の機会を失っているような気がしてならないからです。経験してこそ得られる知見があります。経験を重ねてこそ、経験する前にはわからなかったことがわかるようになるかもしれません。やったからこそ、想像してこなかった局面に巡り合え、貴重な経験へとつながる。それが確実にあなたの引き出しを増やし、財産となるはずです。
働き方改革が叫ばれる昨今、つらい経験を推奨したいわけではありませんが(苦笑)、みなさんの「次」につながる挑戦は、マーケターとしてのたくましさを与え、懐の深さをもたらすと思うのです。
「挑戦したくても……」やる気が削がれる現場の現実
「何をキレイごとを!」、言うのは簡単だという声が聞こえてきそうです。
おっしゃるように、言うは易し。何かをやれば、必ず結果が求められます。だからといって、求められていると過剰に意識して、動くに動けなくしていないでしょうか?
これまで通りではなく、何か新たにやるかやらないかという場面を思い浮かべてください。
本来なら「やらない」より、「やる」ことが評価されるべきです。実際はどうでしょうか? やってしまったために、かえって批判の対象になっていないでしょうか? 挑戦の行為がペナルティになってしまうなら……怒られるくらいならやりません。やらないと加点はなくても失点もしないからです。
新たな試みをやることへの評価より、結果が出なかったことの責任が問われるなら、負のループです。万全を期さない限りやらないでは、そもそも不健全です。つまり、自己のあり方とともに、組織のあり方も問われています。
時間をかけないとできない、万全な準備がないと進めづらいのなら、ライトに始められることを優先してやってみては?
組織が変わる前に自らが先に変わる
初めの一歩としては、万全で用意周到に準備した上で進めるだけでなく、時間をかけずとも試せる施策が打てるなら、どんどん試すべきではないでしょうか。
時間がかからずにやれることを試してみて、結果が出て、成果につながるなら、もう少し本腰を入れたことを試してみる。ここで、部署横断的な取り組みとなると、部署を横断する時点で調整が必要です。その場のノリや勢いにもストップがかかります。円滑な動きが止まってしまうくらいなら、横断しなくてもできる部分最適から先にやればいいのです。
例えば、ECサイトの運営で、これまでカゴ落ち施策をやっていなかったとしたら、できるところから始めてみるわけです。ここで際立った結果が出なかったら失敗となるのでしょうか? この施策で極端に売り上げが減ったのでしょうか?
施策をやって、成果が出ないと失敗の空気が流れ、主導した人の居心地が悪くなるのがこれまでだとすれば、すぐにも取りかかれる初めての施策なら迷う前にやってみること。ダメならすぐに別の一手を打てばいいのです。次へ次へ、と進んでいける土壌を作るべきです。
万全な体制を求めて初動が遅れるほど(結果、何もしない)、フットワークが軽く、進めながら改善していくベンチャー系、スタートアップ系企業の動きからはますます引き離されます。組織側に向けて考えるなら、前向きな失敗を評価できる仕組みは必要ですが、このエントリーではあえて考えるのはやめます。
それらができることを期待する前に、自らのあり方の変化を優先してほしいからです。評価体系ができるまでに流れる多くの時間を費やす前に、「1つでも多く、今までになかった挑戦へと動くこと」。2020年、新任マーケターの抱負としていかがでしょうか?