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オウンドメディア開設?サイトリニューアル?陥りやすい罠について

「マーケの強化書」編集部を運営するジェネシスコミュニケーションのもとには、2020年以降、テレワーク導入企業の増加に伴い増えてきた問い合わせがあります。それは、不十分だったデジタル対策としてWebサイトのリニューアルのご相談です。満足なデジタル対応をしてこなかった会社・組織の場合、これからどのように取り組むべきでしょうか? 今回は最適な「はじめの一歩」の踏み出し方について解説します。

目次

間違いだらけ? 手段ありきのデジタル対策

「不十分だったデジタル対策に本腰を入れたい」という問い合わせの中でも、特に多いのが「新たなオウンドメディアを開設したい」「Webサイトをリニューアルしたい」といった要望です。

「オウンドメディアを開設したい」と書きましたが、どちらか言えば「Webサイトをリニューアルしたい。情報発信したいんだ」といった内容で、明確にオウンドメディアという相談はあまり多くはありません。

これらの中身をよくよく紐解くと、思い浮かびやすい解決策として挙げている場合がほとんどでした。問題なのは、手段・解決策ありきでそのまま話が進みがちなことです。相談元の企業側では、すでにそのつもりで雰囲気ができ上がっている場合が少なくありません。

対面業務をメインにビジネス活動してきた企業ほど、デジタル対策が気になることは理解できますが、本当に解決策がオウンドメディアの開設や既存サイトのリニューアルでいいのでしょうか? パッと思い浮かびやすい策が、本当に直面している現状の問題点を解決するのでしょうか?

まずは自社にとって最適な手段が何かについて、手段ありきでなく、(できれば予算や期間の縛りも外して)焦らず立ち止まって再考してほしいのです。

根拠なく思い浮かんだ案で目標達成できますか?

例えば、ある製品やサービスを扱うメーカーを思い浮かべてみてください。

現状は「あまり引き合いが来ていない状態」とします。目下の目標は「顧客を増やすこと」。そのメーカーはこれまでデジタル施策よりもアナログ施策を主戦場にして一定の売り上げを確保してきましたが、対面業務が限られるようになった2020年春以降、従来までの強みが活かせず、状況打開を画策中です。この時点では、主なデジタルの取り組みは最低限の内容をまとめたWebサイトを用意している、という状態です。

デジタル経由では問い合わせがあまりない、もしくはデモの依頼や申し込み数も低調だとすれば、デジタルでの接点を増やす施策を考えるのは悪いことではありません。考えやすいのは、ユーザーとのきっかけ作りにオウンドメディアを開設したり、既存のWebサイトをリニューアルして見やすくし、ユーザーの来訪促進を目指したりすることです。問題は、それらの施策に予算を投下し、時間をかけて取り組んだ結果、初期の目的を本当に達成できるかどうかです。この見きわめなく進めてしまうと、投じた予算に見合った成果が得られずじまいです。

そこで私たちが常に重視しているのは、手段ありきの縛りを設けず、対象とする層にあわせたタッチポイントや行動を精緻に検討することです

現状を可視化し、単一施策だけで考えない

ここからは具体的に、検討内容を可視化していく作業を行います。以下の図を参照してください。この図は、縦軸にタッチポイント(手段)や行動(アクション)を、横軸に(マーケティングファネルで馴染みのある)ターゲット層や働きかけたいユーザーの状況を並べています。縦軸と横軸でマス目を作ってみてください。

上の図を使って、現状のマーケティング活動について整理。例えば、埋まっていないマス目=未対策について、実際に今後どう取り組むかを考えてみましょう

どの相手(横軸)に対して、どういうタイミングでどのようなアクション(縦軸)を起こすのがもっとも良さそうかを、この図をベースにマス目を埋めながら検討します。まずは現状取り組んでいる対策に該当するマス目を埋めると、残りの埋まっていないマス目が現段階で対策できていない箇所となります。埋まったマスについても、その内容が本当に妥当であるかを検証しましょう。

「顧客を増やす」という目標に対して、取り扱う商材やサービスが限られた層に絞られるなら、一般商材を扱うBtoCのようなノリで考えてもうまくいきません。スタート時点の認知度が違いますし、潜在層を含めた対象となる数も2桁や3桁の規模で違う可能性が高いです。オウンドメディアの開設や既存サイトのリニューアルで単月1,000個売っている商材を2倍の2,000個に押し上げるのは現実的であっても、現状から数万個、数十万個に伸ばすとなると、そもそもの母数を考えれば目標の設定が非現実とならないでしょうか?

とはいえビジネス上の現実として、単月で数万個や数十万個の売り上げを求める必要があるならば、まずはこうした図を参照しながら別の選択肢にも気づきましょう。例えば、以前開催したイベント参加者に対するメール施策や、広告展開での集客、すでに顧客となっている企業に他社企業の紹介を促す施策、対面業務で渡してきた営業資料のデジタル化など、他の手段(埋まっていないマス目に該当する施策)への可能性を模索します。

脱「思いつき」。最適な成果への導き方を考えよう

現実は、予算や時間、人的リソースなどの問題も出てきます。直面する課題に向けたさまざまな施策の可能性について、すべて対応するのは厳しいでしょう。ですが、妥当な判断のもとで単体の施策だけに固執せず、優先順位をつけて複層で取り組めると、期待する成果も導きやすくなるでしょう

手段ありきで進めると、「きっと目標が達成できるはず」と期待を大きくする依頼主と、「オーダーされたWebサイトを一生懸命に制作する」プロダクション側には、将来的な大きな齟齬が待ち受ける可能性があります。「せっかく予算をかけたのに、思った成果が出ていない」と依頼主は矛先をプロダクションに向けたくなりますし、プロダクション側からすれば「洗練されたWebサイトを構築し、当初は仕上がりに納得していたはず。今になってなぜ文句を言うのか?」というすれ違いが起きかねません。

ここまでの話で出てくるような認識のズレやミスマッチ、誤解が生じないためには、先ほどの図を参考に、冷静な現状分析を行ってほしいのです。それが、みなさんが直面する状況に最適で納得できるソリューションを見つける一歩につながるでしょう。

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株式会社ジェネシスコミュニケーション

ジェネシスのマーケティングプロフェッショナルが編集を担当。独自の視点で厳選した実践的ナレッジをお届けいたします。

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