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DX推進の一歩目にふさわしい業務とは?「デジタル・トランスフォーメーション入門」

前回までに、DXについての概論や成功事例について解説してきました。今回は、自社で実際にDXを推進するためには、どのような業務から始めるべきかについて、考えていきましょう。

「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」は9回連載の予定です。記事公開のタイミングでお知らせメールをお送りしますので、ご希望の方はフォームより登録をお願いします。
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目次

DX推進で大切なことは?

DX推進で重要なことは、第3回で触れた通り「Small Start, Fail First(スモールスタート、フェイルファースト)」です。第4回では、DXの成否を的確に判断するために、さまざまな部署で同時にDXを始めず、1つずつ順番に進めながら評価するべきだとも述べました。これらを踏まえて改めて伝えたいのは、DXに対する経営陣のコミットが得られたからと言って、「最初の一歩から全社的なDXを始めるべきではない」ということです。

自社のDX推進には、「Small Start, Fail First」に基づき、DXを推進する対象をできるだけ絞り(=スモールスタート)、迅速に実行することです(=フェイルファースト)。実行に伴い、想定しないさまざまな問題や軋轢に対して、解決や失敗からの学びの工程を繰り返しましょう。そうしてDXに対するノウハウや知見を社内に蓄積していくことで、さらに大きな範囲でのDX推進の原動力へとつながるのです

「Small Start, Fail First」を意識して動き、学びや知見を蓄積するサイクルを重ねていくイメージ

まずは「Small Start, Fail First」を意識して動き、学びや知見を蓄積するサイクルを重ねていきましょう

スモールスタートを可能にする3要素

では自社でのDX推進にあたって、全社的ではなく、スモールスタートにふさわしい業務分野とは何になるでしょうか? DXの本質が「ビジネス・業務を変革し、今まで活用できていなかったデータを資産として活用すること」だとすると、以下の3つの要素を兼ね揃えた業務分野が「最初の一歩」にしやすい、と筆者は考えます。

  1. テクノロジーやデータ分析との親和性が高い業務
  2. 定型業務が多い業務
  3. 小さなチーム間を横断した業務

これら3要素は、スモールスタートを可能にしながら、DXの効果が目に見えてわかる分野と言えます。まずテクノロジーやデータが活用できるなら、業務効率化やビジネスのイノベーションが起こしやすい環境です。また、定型業務の自動化は、生産性の向上や効率化につなげる分野として最初の一歩にしやすいはずです。

もちろんスモールスタートと言っても、あまりに狭い範囲の業務だけを対象とすると、DXで刷新されたシステムがサイロ化してしまい、結局は部分最適されたものとなります。そうならないように、小さなチーム間を横断する業務を対象にできるといいでしょう。

スモールスタートの向き・不向きの業務についてまとめた図

スモールスタートの向き・不向きの業務についてまとめました

スモールスタートに向いた2つの業務_マーケティング

筆者は、先ほどの3要素を満たす具体的な業務が2種類ある、と考えています。1種類目が「マーケティング」業務、もう1種類が「バックオフィス」業務(総務・人事・経理など)です。

まずマーケティングについて説明します。毎年電通が発表する調査「日本の広告費」では、2019年に初めて、インターネット関連の広告費が地上波テレビの広告費を上回りました(※)。

2019年 日本の広告費

インターネット広告では、効果が数値として明確で、テクノロジーやデータとの親和性が高くなっています。マーケティングと一口に言っても、そのカバー範囲は多岐に及びます。その範囲をカバーしながら、システムをサイロ化させない意味でも、マーケティングはDX推進すべき業務です。また、インターネット広告ではExcelでのレポートの分析など、手間がかかる定型業務も非常に多いです。

つまりマーケティングは、施策自体をテクノロジーの力で推進する方向性と、施策の実行をより効率化する方向性の2つの側面で、DX推進と相性がいい業務とも言えます。

スモールスタートに向いた2つの業務_バックオフィス

次にバックオフィスについてです。

DXの1つの鍵となるAIやRPA(Robotic Process Automation)は、定型作業中心の事務作業を自動化することに適しています。その点では、比較的定型作業のボリュームが大きいバックオフィス業務はAIやRPAといったテクノロジーとの親和性が高く、DX推進の最初の一歩に最適です。

バックオフィス業務は、各部門にも関わるそれぞれの事務作業がフローとなって組み込まれていることが多いため、部署ごとではなく、全体の最適化を考える視点にも適しています。事務作業が効率化され生産性が向上できれば、戦略立案などのより高い付加価値を生み出す業務にリソースをフォーカスできます。さらに、データを資産として活用できれば、今までとは異なる切り口の付加価値を生み出しやすくなるでしょう。

次回は・・・

実際に自社でDXを推進する業務の1つとして、マーケティングに関してもっと具体的に、どのようなところから始めるべきかを説明します。


野澤 智朝(のざわ ともお)
現役マーケター。「ニテンイチリュウ」運営者。デジタルクリエイティブ、デジタルマーケティングに関するメディアで連載を担当してきたほか、各種記事の寄稿多数。


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株式会社ジェネシスコミュニケーション

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