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  ・MA ・ペルソナ ・カスタマージャーニー
  ・DSP ・SSP ・RTB ・MQL ・SQL

上記以外にも、用語についてはコチラから

□ MA(Marketing Automation マーケティングオートメーション)

企業が行うオンラインマーケティング施策について、一部の業務をITシステムが支援することでマーケティング成果を高めたり、マーケティング業務の効率化を図ること。MAのために開発されたITツールを導入することで実現する。

(なお、MA実現のためのITツール自体も「MA」と呼ばれるが、ここでは区別のため「MAツール」呼ぶ)

MAツールが支援するマーケティング業務には以下のようなものがある。

・見込客・顧客向けeメールの作成と配信
・ランディングページの作成
・セミナー申し込みなどのオンラインフォーム作成
・ブログの作成
・コミュニケーションシナリオの作成
・見込客・顧客データベースの管理
・見込客・顧客のサイト行動履歴やeメール反応履歴の分析

上記のようなマーケティング業務は従来個別のITツールが存在しており、マーケターが複数のツールを使い分ける必要があった。MAツールは、こうした機能が統合されており、また、見込客・顧客データが一元管理できる。このため、ランディングページを通じて取得した見込客に対して、後日eメールを作成・配信するといった一連の作業がスムーズに行える。

また、あるページを閲覧した方に対してのみ、特定のコンテンツを含むeメールを自動送信し、さらにそのeメールを開封したかどうか、あるいは、メール内URLをクリックしたかどうかで別の複数のeメールを出し分けるといった「コミュニケーションシナリオ」を組んで、自動実行させることができるのが、MAツール、文字通り「マーケティングオートメーション」のためのツールの最大の特徴と言える。

さらに、見込客・顧客データベースには、登録されている一人ひとりの詳細なプロフィールや行動履歴、反応履歴が時系列に記録されており、これらの情報に基づく精緻なセグメンテーションが可能になっている。そして、究極的には一人ひとりの情報に基づく、メッセージ、オファーの出し分けが行えることから、「One-to-Oneマーケティング」を可能にするツールと形容されることが多い。

MAツールの具体的な製品名を挙げると、「Salesforce Marketing Cloud」(SFDC)、「Marketo」(Marketo)、「Oracle Marketing Cloud」(Oracle)、「Adobe Marketing Cloud」(Adobe)、「HubSpot」(HubSpot)、「Satori」(Satori)、「Kairos3」(KAIROSMARKETING)などがある。

□ ペルソナ

顧客(見込客含む)の姿をより深く理解するために、自社にとって望ましい架空の顧客人物像を設定すること。

製品・サービスや個人の行動の多様化、市場の成熟化などより、従来よりもさらに詳細な顧客像を基にしたマーケティングが求められるようになった。自社製品・サービスを使って欲しい、最も重要な顧客の姿を想定し、趣味や価値観、パーソナリティー等も付加した架空の人物像が「ペルソナ」である。

年齢、性別と言ったデモグラフィック(人口統計的)な属性の他に、趣味や好き嫌い、休日の過ごし方といったサイコグラフィック(心理的)な属性も設定することで、具体的で生き生きとした人間像を描く。

※ターゲットとの違い
ターゲットとは、デモグラフィック属性で分けた顧客グループを指すことが多く、またそのなかでも自社が狙いたい顧客グループを指す。
ペルソナはターゲットの特徴をより細かく設定したものである。

ペルソナを設定するメリットとしては、以下が挙げられる。

  • 顧客の具体的なニーズを把握しやすくなる。
  • ターゲットとなる顧客・見込客の具体的なプロフィールに基づく、的確なコミュニケーション施策の立案に役立てられる。
  • 社内共有でき、意思決定が早まる

理想の顧客像を共有することで、社内関係者の議論のよりどころとして「ペルソナ」が活用でき、各種施策の方向性のブレが減り、意思決定が速くなる。

ペルソナを立ててても、なぜうまくいかないのか?

より実践的にペルソナについて知るために
【ペルソナを立てても、なぜうまくいかないのか?】

□ カスタマージャーニー

顧客が自社の商品を購入するまでにたどる一連のプロセス。購入後のアフターサービスまでを含む場合もある。
商品を広告などで認知するところから最終的に購入に至るまでのすべてのタッチポイント(自社と顧客の接点)における「顧客体験」、具体的には顧客の思考・感情・行動の変化等を顧客視点で記述し、可視化するものであり、それを時系列に図示化したものをカスタマージャーニーマップという。

顧客視点で考える必要があることから、顧客のペルソナを描くことから始めるのが一般的である。
BtoB企業とBtoC企業においては、購買の意思決定に至るプロセスが異なるため、カスタマージャーニーも異なる。

1)BtoB企業のカスタマージャーニー

企業や部署の課題解決のための購買行動であることが多い。よって購買までのプロセスは、課題認識→興味・関心→比較検討→購買意思決定といった比較的シンプルなものになり、各段階で合理的な判断が重視される。
検討期間も長期に渡ることが多く、チャネルも比較的限定される。合理的判断のためにどのような情報に接してもらうのか良いか検討する必要がある。
なお、ペルソナの要素としては、顧客が属する企業のファーモグラフィック属性(業種、規模等)や解決すべき課題が用いられることが多い。個人の属性は重視されない。

2)BtoC企業のカスタマージャーニー

購買までに様々なチャネルを回遊する場合が多く、企業はあらゆるタッチポイントをまたいだ統合的なアプローチを行えるような図を描くことが必要である。
合理的判断よりも感情的判断や、「クーポン」などのインセンティブが購買に寄与する傾向が高く、短期間に様々な接点での体験を元に購買の判断がされることが多いため、企業はカスタマージャーニーを元にキャンペーン設計することが効果的である。

商品にもよるが、ペルソナ設定においては、顧客個人のデモグラフィック属性(性別、年齢等)とサイコグラフィック属性(性格、価値観、ライフスタイル等)ともに重視される。

よりカスタマージャーニーを実践で活かすために
なぜカスタマージャーニーを描いても、うまく機能しないのか?】

□ DSP(Demand-Side Platform)

インターネット広告配信システム(アドテク)のひとつ。主にバナー等のディスプレイ広告配信の際に用いられる。

広告主や広告代理店(以下:広告主)が使用する配信ツールやシステムの総称を指す。

これまでは、ターゲットが閲覧しそうな媒体の広告枠を広告主が選択し、それぞれ大きさ等のフォーマットを変えて出稿していた。配信システムやレポート機能などがバラバラに存在していたために、広告配信の管理や分析をまとめて行えず、手間と時間がかかるものであった。

DSPは、ひとつの画面上で媒体購入から効果測定までを可能にする一連のツールである。
広告主側がDSPを導入すると、複数の媒体を横断した広告配信と費用対効果の最適化を簡単に行うことが可能になる。

広告配信の流れとしては、広告主がDSPを通じて、供給側(媒体)を管理するSSP(Supply-Side Platform)との間でオークション形式にて広告枠を購入し、Ad Exchangeやアドネットワークといった配信業者を経由して閲覧者へ広告が届くというものである。
DSPを提供している事業者は、DMP(Data Management Platform)といった、Webページ閲覧者のデモグラフィック&サイコグラフィック属性を大量収集・管理する別のシステムと連携し、広告配信ページはどんな人が見る傾向があるか、といった点も把握している。

よって、DSPにより、広告主はより精緻なターゲット設定を行うことが可能になり、従来のように「この媒体のこの部分(に広告を配信する)」といった「場所」単位での広告施策から、「この媒体のこの部分の広告枠についてこんな属性を持った人(に広告を配信する)」という「人」単位での広告施策が展開できるようになった。
DSPを活用することで、広告の費用対効果をより高めることが自動で可能になった。

代表的なDSP事業者としては、MicroAd BLADE、クロスリスティングDSP、FreakOut、MarketOne、DoubleClick Bid Managerなどが挙げられる。

ほかにもスマートフォン向けDSPや自社の会員属性データを持つDSPも存在する。

□ SSP(Supply-Side Platform)

インターネット広告配信システム(アドテク)のひとつ。主にバナー等のディスプレイ広告配信の際に用いられる。

広告媒体(供給側)の収益最大化を目的とした配信ツールやシステムの総称を指す。
広告主(需要側)が配信時に用いる「DSP」と「アドネットワーク(媒体ネットワーク」の間に介在し、媒体側にとって有利な金額で配信ができる仕組みになっている。

これまでも、各媒体は、配信仲介システムである「アドネットワーク」に属することで効率よく販売することができた。SSPによってそれらがさらに束ねられ、「オークション」の機能を通じて、幅広い広告主に対し、より適切な価格で販売することが可能になった。

SSPの基本的な仕組みはまず、媒体を持つ運営者が、SSPに自分の持つ広告枠に対して価格と希望する広告主の種類(業種など)を設定しておく。その後、SSPに設定された当該媒体に対して、複数のDSPがオークション形式で広告枠を自動的に競り合い、最高値で落札した広告主の広告が配信される。

このDSPとSSPの間で行われるオークション形式は、RTB(Real-Time Bidding:リアルタイム入札)と呼ばれている。

主なSSP事業者としては、DoubleClick AdExchange、OpenX Market Japan、YieldOne、Fluct、Microsoft Advertising Exchangeなど。各事業者によって得意媒体や配信数が異なる等の特徴がある。
ほかにもスマートフォンや特定のSNS上の広告を専門に取り扱う事業者も存在する。

□ RTB(Real-Time Bidding)

「リアルタイム入札」と訳されることが多い。
インターネット広告配信技術のひとつ。主にバナー等のディスプレイ広告配信の際に用いられ、広告売買の形式を指す。

広告主と媒体のシステム間で取引される形式が「オークション」(競り)で、ほぼリアルタイムで行われることに由来する。

仕組みとしては、閲覧者が広告枠を含むページを閲覧すると、媒体側のシステムであるSSP(Supply-Side Platform)に広告表示のリクエストが発生し、その広告枠に配信したいと設定していた広告主は、DSP(Demand-Side Platform)を通じ、オークションにて自動入札する。その後、当該広告枠に入札した広告主のうち、最も高い広告費を提示した広告主が落札、即座に広告が配信される。
なお、この間は0.1秒程度である。
RTBの仕組みによって表示されるディスプレイ広告は、1インプレッション(露出)ごとにこの作業を繰り返し、売買されて閲覧者へ届く。
RTBは、媒体価格を適正化・安定化できるとして、近年多く利用されている。

□ MQL(Marketing Qualified Lead)

マーケティング活動によって絞り込まれた「有望見込客」のこと。または、そのリストを指す。
リードジェネレーション(見込客獲得施策)を通じて、見込客を新規に獲得した時点では、自社製品をどの程度購入してくれそうかという「見込度合い」は人によって様々である。そこで「見込客育成施策(リードナーチャリング)」として、メールマガジンの配信やセミナー開催等を行い、そうしたメールへの反応履歴や、Web閲覧の履歴などで、案件化する確度の高い「優良見込客」へと育てていく。

このリードナーチャリングの際に、各施策に対する反応有無等について点数を付けて(スコアリング)、そのスコアがあらかじめ決めた水準(例えば合計スコアが100点以上など)に到達した見込客を、案件化の可能性が高い見込客として選別する。(こうして、見込客をスコアなどを用いて有望見込客に絞りこむプロセスは「リードクオリフィケーション」と呼ぶ。)

つまり、リードクオリフィケーションされた結果である見込客がMQLである。一般に、MQL、すなわち有望見込客のリストは営業部門に渡され、営業活動対象となるが、やみくもに営業活動を行うのと異なり、MQLに対する営業活動は効果・効率が高い。なお、リードジェネレーションから、リードナーチャリング、リードクオリフィケーションの一連のプロセスを支援するマーケティング・テクノロジーツールがMA(Marketing Automation)ツールである。

□ SQL(Sales Qualified Lead)

営業活動を通じて案件化する可能性が高まった見込客。SQLの定義は企業によって異なるが、基本的には、「見積り」や「企画・提案書」を提出する可能性が高い見込客をSQLと呼ぶ。
MQL(Marketing Qualified Lead)がマーケティング活動によって見込度合いが高まった見込客であるのに対し、SQLは営業活動により見込度合いが高まった見込客を指す。SQLに対して、「見積り」や「企画・提案書」を提出した場合、その次のフェーズは受注(顧客化)、あるいは失注という最終段階になる。

なお、マーケティング部門から営業部門がMQLを渡された後、営業担当者やマネージャーが、営業活動、案件の進捗状況を管理するツールが「SFA(Sales Force Automation)」である。

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株式会社ジェネシスコミュニケーション

ジェネシスのマーケティングプロフェッショナルが編集を担当。独自の視点で厳選した実践的ナレッジをお届けいたします。

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