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対面せずとも相手の心をつかみたい!リモートワークと新規顧客開拓

池田朋弘さん

池田朋弘さん
株式会社メンバーズ 顧問
株式会社ポップインサイト 創業者

リモートワークで難しいのが、新規顧客の開拓です。直接相手と対面ができないハンディをどう克服しながら、リモート環境を味方につけることができるのか? 特効薬がないにしても、できることは何かないか? そうした疑問について、総務省「テレワーク先駆者百選」選出、『テレワーク環境でも成果を出す チームコミュニケーションの教科書』の著者・池田朋弘さんにインタビュー。リモート体制でのふさわしいあり方について考えます。

目次

「エース営業」の定義が変わってきている

ーリモート体制では、既存顧客との関係強化にまつわる話は耳にしやすいのですが、新規顧客の開拓となると、思うようにいかない組織、事業が少なくなさそうです。

池田:ここ近年、リモートワークの環境が大幅に導入される前の、従来型の営業スタイルを求めていると厳しいでしょう。

ーかと言って、自社のことをよく知ってくれている既存顧客だけでは先細ってしまいます。リモート体制下で、新規顧客の開拓をどう考えて、臨むべきでしょうか?

池田:まず「エース営業」の定義が確実に変化していますよね。リアルでは、先手を打って動ける機動力や相手に訴えかけるプレゼンテーション力、時には一緒の場を楽しむ飲み力などが求められてきました。

従来のエース営業の定義は、社会情勢の変化とともに変わりつつあるのです

ー“昔ながらの”という印象も強いですね。

池田:一転してリモートワーク体制では、オンラインという場での集中力に、リモート環境で相手に確実に意思を伝えるための文章力も必要です。さらに自分から発信できて、広く世の中に知ってもらうためのコンテンツ作成力も備えておきたい。そうして自分が作ったコンテンツをSNSで発信して、バズ化したり認知を広めるための拡散によって、いかに相手が自分のことをあらかじめ知っている状態となるか、です。

ー「実際に会う」か「オンラインで対応する」かという以前に、すでに始めておきたい、と?

池田:オンライン“だけ”であれば、事前にどれほど相手に「信頼感の醸成」ができているかが問われます。積み重ねてきた実績や経験があるだけではダメで、そのことを相手が知ってくれている状態にしてほしいです。また、さまざまな人たちとのつながりも問われてくるでしょうし、SNSでの発信を通じて相手が自分を知る機会を提供する必要があります。対面営業のような会った瞬間のやり取りではなく、時間をかけて信頼感の構築を心がけましょう。

地道に自社活動や強みなどのアピールポイントについて、定期的にSNSで発信しながら、日頃から認知を拡げる動きをしておきましょ

素早いレスポンスやリアル飲み会も大事?!

ー相手に信頼感を醸成させる方法を考えた時、他に気をつけておくことは何でしょうか?

池田:何かしら接触してくれた相手からの対応を大切にしてください。当たり前と言われればそうですが、接触前だけ意気盛んでは困ります。「相手の視点に立ったコミュニケーション力」が問われます。例えば、相手の質問にレスポンスよく応え、約束はしっかりと守り、伝え方がわかりやすいといった対応力が問われます。

ーそうした対応が得意な人と苦手な人がはっきり出てきそうですね。

池田:例え不得意な人でも、やったほうがいいのは確かです。ただ、どうにも苦手な人がその土俵で勝負を続けるだけでなく、場面によってうまく使い分けることにも気づいてほしいです。

社会情勢によって、気軽に行けるタイミングと行けないタイミングはありますが、飲み会が好きな相手はいらっしゃいますし、直接会うことで仲が深まりそうな相手もいます。そうした場には率先して参加しておくと、その後の関係性を築きやすくなり、交渉を有利に運べるかもしれません。何事にもやりようがあるのです。

時には相手にあわせて、リアルな場で会える機会も活かしましょう

「The Model」を参考に

ーリモート体制の場合、状況が変われば会いに行きやすい相手もいますが、地理的に直接会うのが難しい相手もいます。基本はリモート環境のみとわかっている相手との折衝について、もう少しうかがいたいです。

池田:例えばアメリカなら、非常に広大な地理の状況下ですので、同じ国の中でも実際に会う場合、飛行機移動が当たり前で日本よりずっと以前からリモートワークの実績が豊富です。そうした環境でも通用する、営業プロセスモデルの1つでセールスフォース・ドットコムが活用している「The Model」という体系があります(※)。

このThe Modelの考え方が参考になると思っています。例えば、マーケティング(認知を広める)、インサイドセールス(軽めのつながりを構築する)、フィールドセールス(しっかりつながり、相手にあわせた提案を行う)などに取り組み方を分けて、それぞれ担当者をつけて進めていくという概念です。他にも、購入したら終わり、ではなくて購入後も支援するカスタマーサクセスにも目を配れるかなどもあるでしょう。

こうした役割ごとの実行を行えるかが、1対1営業が成り立たない現場で必要なことだと思います。

ー役割ごとに人が置けるほどリソースがない場合は、兼務して、という形でしょうか。

池田:その通りです。The Modelでは各役割をそれぞれ異なる人が専門的に対応する前提ですが、自社の事情にあわせながら、各機能を兼任しながら実行できればいいと思います。

セールスフォースドットコム 「The Model」を参考に、マーケの強化書編集部が作成

(参考)
※:セールスフォースドットコム「営業効率を最大化する「The Model」(ザ・モデル)の概念と実践」

オンライン会議では「顔の向き」に注意

ーその他、オンライン会議などで気をつけるべきポイントはありますか?

池田:オンライン会議の際の「顔の向き」ですね。必ず顔は、相手に正面を向けて臨むことです。たまにオンライン会議に、完全に斜めを向いて参加する人がいらっしゃいませんか?

ー「別のモニタでも観ている?」と思う人は、時々いらっしゃいますね。

池田:対面で人と会う時、目線を合わさず、ずっと斜めを向いて話をしますか? オンライン会議でも同じで、正面に向かって、真っ直ぐな姿勢で臨むべきです。カメラの向きが合っていなければ、カメラの向きを変えるべきです。

オンライン会議中、別モニタや資料にばかり気を取られて、斜めを向いていたら要注意! 必ず正面を向きましょう

ーもしパソコンの備え付けのWebカメラで顔の向きが合わなければ、別でカメラを用意しても良さそうです。

池田:はい。自分がどう見られているかは、逆の立場になれば想像できるはずです。明らかに正面とは違う角度で相手から見据え続けられても、違和感ばかりを抱くでしょう。モニタ越しの相手から「意識が低い人」と思われても仕方がないと思います。

ー初めての相手であればなおさらで、斜めを向いたまま話を続ける姿は避けたいです。

池田:斜め向きになった状態で会議慣れしている人は、自分が相手に失礼なことをしていると感じていない可能性が高いです。心当たりのある人は、人から指摘される前に自分で気づいて、すぐに改めましょう。想像以上に、オンライン上の相手には不快な思いや不信感を与えているので。

ー2回に渡ってお話いただき、ありがとうございます!

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株式会社ジェネシスコミュニケーション

ジェネシスのマーケティングプロフェッショナルが編集を担当。独自の視点で厳選した実践的ナレッジをお届けいたします。

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杉田ユウイチ@マーケの強化書 twitter