コンサルタントのコラム

実践的コミュニケーションシナリオ解説(第4回):「IT製品(タブレット)の購入後クロスセルプログラム」

「今日から役に立つ!~実践的コミュニケーションシナリオ作成シート」サンプルシナリオ解説 第4回は「IT製品(タブレット)の購入後クロスセルプログラム」を解説いたします。


第1回~3回までは、WEBサイトを起点としたシナリオの設計を行ってきました。今回は実際の店舗を起点としたシナリオを考えてみたいと思います。商材としては、IT製品(「タブレット」とします)を購入されたユーザーに対してのコミュニケーションシナリオです。

前提条件は、以下の2点です。

・店頭では、購入者の個人情報の入手が難しい
・購入後に個人情報を取得することとする

 

リアルな店頭での購入の場合、お客様の情報が取得できないケースが多々あると思われます。
mascenario04

<施策のポイント>

リアル店舗を起点としたMAのシナリオを設計するためには、まず「いかにして個人情報を取得するか」を考える必要があります。

店頭の接客において、スムーズに個人情報(メールアドレス)が取得できる仕組みやツールがあれば楽です。

作るのも使うのも手軽なQRコード

例えば、アウトレットモールでは、購入時に「メールアドレスの登録で商品がさらに○○%割引に」といった施策を打たれているケースが多いですね。レジ脇に登録用のQRコードが印刷されたPOPが設置されており、レジに並んでいる間に登録してもらうというものです。自分のケースでも、どうせ並んでいるだけならと登録をしてしまいます。

また、昔からよく使われているのが、購入後アンケートの手法です。ネット以前では、ハガキのアンケート用紙を商品購入のタイミングで渡され、ご自宅で記載し投函してもらうという方法が多かったですね。

また、物販ではなく、マッサージのように、店舗でサービスを受ける業種では、登録カードのようなものに個人情報を記入してもらう方法が多いですね。名前や住所から始まりメールアドレス、携帯電話番号など一度に大量に情報が入手できるメリットもありますが、お客様の手書きデータになるため、記入ミスや判別不能文字、未記入なども多く実際の使えるデータに修正する労力が発生するデメリットもあります。

最近では、スマホのショートメッセージを使うケースも見かけます。文字数の制限もありますが、電話番号さえ分かれば配信できる容易さは魅力です。

さて、いくつか実際のケースをご紹介しましたが、こうした仕組み・ツールが導入されていない企業もまだまだ多いでしょう。

今回は事後のフォローや満足度を理解しておいた方が、その後のコミュニケーションに役に立つのでは?という視点でアンケート配布型を例にとって考えてみたいと思います。

まず、アンケートですが、紙で答えてもらうと入力・集計の手間が発生しますので、QRコードでオンラインのアンケートフォームに誘因を図ることにします。そして、購入者がアンケートに進んでも良いと思われるインセンティブを用意したいところです。例えば、タブレットのような使い方が難しい商材の場合であれば、「副読本」のような解説本をプレゼントしたり、無料で閲覧できるコンテンツを用意する、または、アンケート回答者は保守期間を延長するといったインセンティブの設計ができます。

しかし、これらだけで満足してはいけません。今回は、製品購入者に対するクロスセル・アップセルを促すことも目的に加えて、アンケートの回答と個人情報から有効な施策に落とし込んでいくシナリオにしました。

お客様にあった提案にすることで、購入意欲を高める

性別、年齢やアンケートで取得する使用用途から、女性かつ自宅ユースのセグメントを設定します。このセグメントに対しては、ご自宅でのライフスタイルにあった関連商品の訴求を前面に展開できます。例えば、リビングの雰囲気に合わせて選べるスタンドの紹介や、お風呂場での利用を想定した防水ケースの紹介などが良いかもしれません。また、女性向けという点で、機能よりは実際に使用した際の情緒的なベネフィットを併せて伝えておくとベターです。

一方、男性でビジネスユースの場合は、タブレットを使いこなすための周辺機器を訴求してみるのも良いですね。先進性やスマートさの見せ方を併せて提案すると購入意向が高まるでしょう。


<まとめ>実践的コミュニケーションシナリオの解説

今回で実践的コミュニケーションシナリオの解説はひとまず終了します。
MAをはじめとするコミュニケーションプログラムは、目的や課題の解決というゴールのために、

1)どのようなターゲットセグメント
2)どのようなプログラム
3)どのようなシナリオ(=キーメッセージ×インセンティブ×メディア)を提供できるか

 

の最適解を考えることが大事になります。複雑なものではなく、シンプルなシナリオを考えて何はともあれ実際に展開してみることをお勧めします。

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