検索パフォーマンスから顧客ニーズを導き出せ!はじめてのGoogle Serch Console 活用・分析編
さまざま企業で導入されているコンテンツマーケティング施策。
『集客や引き合いに結びつかない』といったお悩みをお持ちの担当者さま向けに、前回の記事では「Google Search Console(以下、サーチコンソール)」についてとその使い方をご紹介しました。
今回はサーチコンソールで分かるデータから何を考えるべきなのか、初心者の改善施策の検討に役立つ3つの視点をご紹介します。
- 目次
検索パフォーマンス改善施策を検討しよう
サーチコンソールを見るときはまず以下の3つの視点に当てはまるものがないか考えます。
- 意図した検索キーワードで上位表示されているか?
- CTRは適正か?
- 意図していないキーワードで好成績なものがないか?
当てはまるものがあったら、対象のキーワードを深堀していきます。
(1)意図した検索キーワードで上位表示されているか?
まずは上位表示させたいと考えているキーワードでの掲載順位を確認しましょう。
意図したものより掲載順位が低い場合SEO対策が不十分である可能性があります。
検索キーワードに対して適切なコンテンツを提供していますか?
自社サイトより上位に掲載されているページを参照し、ユーザーの検索意図に対し自社が適切なコンテンツを提供できているかどうかを確認しましょう。
確認の際は実際にブラウザで検索を行います。
この時通常のブラウザでは各ユーザーに合わせて個別に変更された検索結果が表示されてしまうため、Chromeのシークレットモードのブラウザなどを使用しましょう。
ただしシークレットモードを使用しても地域情報はキャンセルできないため、地域特化の検索を行う際は注意が必要です。
Googleは検索行動を通じたユーザーの疑問や課題に対して、より適切な答えや解決方法を提供していると判断したサイトを上位表示します。
ユーザーは検索キーワードから「何を知り、何を解決したいと考えているのか」を、実際に上位表示されているコンテンツから分析し、自社のコンテンツに不足がないかを確認します。
どこを見たらいいか分からないという場合は、見出しを参考にするとよいでしょう。
相手のコンテンツを真似するのではなく、コンテンツからユーザーは何を解決しようとしているのかを考えます。
コンテンツのテーマや量は負けていないのに上位が取れない場合はマークアップに問題があるかもしれません。見出しタグにキーワードが入っているかなど、ユーザーにとっての分かりやすさを意識しながら適切なマークアップになっているかどうかを見直しましょう。
そもそもキーワード選定は適切ですか?
検索ボリュームの多いキーワードやビックワード、強い競合が上位を固めているキーワードでは意図した検索順位がとりにくい傾向があります。
また上位表示されているにも関わらず、表示回数が少ないキーワードなどは検索ボリュームが小さい(=ユーザーからのニーズがない)キーワードである可能性が高いです。
その場合はロングテールや関連する別キーワードを取りに行くなど、キーワードの再検討が必要です。
また検索インテントとクエリの種類によっては広告出稿の方が、より効率がいい場合もありますので、どの施策が有効なのかも含めて検討しましょう。
検索インテントとクエリの種類についてはこちらの記事で紹介しています。
【関連記事】コンテンツを考える際に役に立つ!検索意図から考えるSEOとコンテンツ(https://genesiscom.jp/intent/)
(2) CTRは適正か?
2017年にアメリカのInternet Marketing Ninjas社が調査したデータによると、検索結果一覧における各順位のCTRは以下のような数値であったとのことです。
参考:Announcing: 2017 Google Search Click Through Rate Study(https://www.internetmarketingninjas.com/blog/google/announcing-2017-click-rate-study/)
グラフはInternet Marketing Ninjas社のデータを基にマーケの強化書編集部が再作成
広告表示の多いキーワードや検索クエリの種類や傾向、トレンドのキーワードかどうかなど、必ずしもすべてのキーワードが調査結果と同じようなCTRになるとは限りませんが、検索順位と見比べて大幅にCTRが低い場合はタイトルタグやディスクリプションを見直しす必要があるかもしれません。
(3) 意外なキーワードで検索上位に上がっている
意外なキーワードからの流入が多い
意図していない意外なキーワードでの「クリック率」や「表示回数」が多い場合、実はそのキーワードにユーザーのニーズが隠れているかもしれません。
例えばマーケの強化書では、「世代別 特徴」や「世代 マーケティング」といったキーワードでの掲載順位が高い記事があります。
このテーマで上位をとろうという意図はなかったのですがCTRも非常に高く、世代別マーケティングに関するヒントを求めるユーザーが興味をもって当サイトを訪れていることがわかります。
このような場合は、キーワードに対応したコンテンツをさらに用意するべきかどうかを検討してみましょう。
例えば今回のケースでいくと「若者世代向けのマーケティング手法」ですとか「高齢者を対象にしたマーケティングについて」などテーマを細分化した記事などを用意すれば、より多くの流入やお問い合わせを獲得できるかもしれません。
このとき無闇にテーマを設定するのではなく、自社の売り上げやお問い合わせにつながるか、自社のサービスと関連付けてコンテンツを用意できるかといった視点で検討を行うことが大切です。
ちなみに今回のキーワードは検索ボリュームが小さめだったり、こういったテーマでのお問い合わせはあまりなかったりするので施策を打つことはありませんでした。
まとめ
それでは、サーチコンソールのデータから検索パフォーマンスの改善施策を検討する際の3つの視点についておさらいしていきましょう。
(1)意図した検索キーワードで上位表示されているか?
用意したコンテンツのテーマ、マークアップが適切かどうかを再確認しましょう。
(2)CTRは適正か?
検索結果に掲載されたとき、興味をしっかり引けるようタイトルタグやディスクリプションタグの見直しを行いましょう
(3)意外なキーワードで検索上位に上がっている/流入が多い
ユーザーの隠れたニーズがあるかもしれません。対応したコンテンツを用意するかどうか検討しましょう。
上記の3つの視点から施策の実行→確認・分析を繰り返して、コンテンツを改善していきます。
あのキーワードもこのキーワードも欲張って取り組むと結局中途半端に終わってしまうことも多いので、まずは特定のキーワードやコンテンツに絞って徹底的な効果検証を繰り返し、自社の勝ちパターン見つけましょう。
このようにサーチコンソールの使い方をマスターすることで、より効率的に検索パフォーマンスの改善施策検討を行うことが可能になります。
サーチコンソール活用時の注意点
サーチコンソールの検索パフォーマンスレポートには保存期間があり16カ月分しか閲覧できません。
以前は3か月分だったところ結構延びたのですが、16カ月を超えて長期的にデータを蓄積し活用したい場合はレポートをCSVもしくはGoogleスプレットシートで保存しておく必要があります。
ダウンロードは検索パフォーマンス画面から行えます。
最後に
一般的になじみの薄いサーチコンソール。使いこなせばより効率的なSEO、ユーザーのニーズにマッチしたコンテンツの検討を行うことができます。
ぜひ活用してみてください。