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メールを送っても届かない?!メール認証の厳格化について、情報を集めてみた!

2024年2月以降にGmailアカウント1日あたり5,000件以上のメールを送信する送信者に対して3つの義務を求めています。

1.送信メールを認証すること
2.未承諾のメールまたは迷惑メールを送信しないようにすること
3.容易にメールの配信登録を解除できるようにする

こちらの要件には、Google Workspaceアカウント(Googleが提供する組織向けのグループウェア)は5,000件にはカウントされませんし、Google Workspaceドメイン内のメール配信には適用されないようです。またYahoo(米国)はGmail同様に配信要件を求めてるようですが、日本のYahoo!メールは今回(2024年初頭、2024年2月)の対象外のようです。

メール配信に関しては迷惑メールの問題を受けて国内でも法律が整備されてきました。

2002年7月施行、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
2005年11月、改正
2008年12月、改正

『勝手にメールは送ってはいけません。メール内に配信解除をいれましょう。配信者を偽ってはいけません。』と言うあの法律です。

今回は、罰則や法規制という話題ではなく、多くのメールアカウントをユーザーに提供しているメールボックスプロバイダーが、送信者ガイドラインを守っていなメールを、拒否したり、迷惑メールフォルダに配信したりするということなので、ガイドラインを守らないとメールが届かなくなるのです。

今からでも遅くありません!この2024年2月のGoogleのメール配信ガイドラインの内容を押さえつつどのような対応が必要なのか?ベンダー各社はどのように対応しているのか確認していきましょう。1つの小さな兆候が大きな潮流にもなりうるものですので、メールを配信しているメールマーケティングの担当者の方は『ウチは関係ないかなぁ』なんて思わずに積極的な情報収集をおススメします。

目次

GoogleとYahoo!ガイドラインを確認

Postmaster @ Yahoo & AOL — More Secure, Less Spam: Enforcing Email Standards for a Better Experience

メール送信者のガイドライン – Gmail ヘルプ
メール送信者のガイドラインに関するよくある質問 – Gmail ヘルプ

Google Workspace 管理者むけ
メール送信者のガイドライン – Google Workspace 管理者 ヘルプ
DKIMを使用してなりすましと迷惑メールを防止する – Google Workspace 管理者 ヘルプ

ガイドラインリリース時のニュースや最近のニュース記事から

■リリース情報が出された際のニュース
Gmailが大量送信者向けにスパム防止のガイドライン
└2023/10/4_PC Watch
「Gmail」がスパムメール撲滅に本腰 大量送信者に新しい義務を課す方針を明らかに
└2023/10/4_窓の杜

■対応を迫る最近のニュースや関連の話題
「Gmail」にメールを送れなくなる恐れ、グーグルによる迷惑メール対策強化の衝撃
└2023/12/8_日経クロステック(xTECH) ※一部有料会員限定
Gmailへメール送信不能の恐れ 迷惑メール対策強化の衝撃
└2023/12/20_日経クロステック(xTECH) ※一部有料会員限定
期限は2月1日 メルマガ運用者は「Google新ガイドライン」対応急務
└2024/1/11_日経クロストレンド ※一部有料会員限定

【DMARC導入率調査 2023】日本はようやく60%が対応に着手するも実効性ではいまだ最下位
└2024/1/22_Proofpoint JP
GoogleやYahooによる一括大量メール送信者に対する新ルールについて、知っておくべきこと
└2023/12/18公開_12/23更新_「eコマースコンバージョンラボ」EC業界ニュース・まとめ・コラム

神奈川県高校入試で「あってはならない想定外」 オンライン出願でGmail使うと不具合 原因と対策は?
└2024/1/18_東京新聞 TOKYO Web
Gmailにメールが届かなくなった事例 神奈川県の公立高校入試のインターネット出願システム 2024年1月
└2024/1/21_Gmail コミュニティ kamikura
神奈川公立高入試のネット出願不具合 原因は事業者の設定ミス
└2024/2/7_カナロコ by 神奈川新聞

対応すべきは,、誰が何を?

では今回の件で誰が何を対応すべきでしょうか?既に対応されている場合も多いと思いますが、確認してみましょう!

対応者:メール配信担当者(マーケティング担当者)
   [ ]未承諾のメールアドレスがリストは入っていないか?
   [ ]メールから配信登録解除が容易にできるか?

   ※2月、3月のメールの配信率や開封率は厳格化の影響を受けていないか必ずチェック

対応者:自社のシステム担当者(ツールによってはマーケ担当が兼任の場合もあり)
   [ ]送信メールが認証されているか?

『未承諾のアドレスにメールを送らない』、『配信登録解除を出来るようにする』の2つは法律が制定されて時間がたってますので、既に対応済みのケースも多いと思います。またメールマーケティングの担当者としてもこの辺りのリテラシーは遵守されているハズです。

故にネックとなるのは、送信メールを認証することでしょう。ではメール認証方法について軽く押さえておきましょう。

メール認証方法について

SPF:Sender Policy Frameworkの略称
  実際の送信元である「Envelope-From」の正当なサーバーから送信されているか検証
 DNSのSPFレコードに送信元IPアドレス情報を登録する。
 IPアドレスを直接記入するほか、AレコードやMXレコードへの参照を記入したり、外部のドメインへの参照を記入したりすることも可能
DKIM:DomainKeys Identified Mailの略称
   送信元の電子署名を受信者が検証し「なりすましメール」「内容が改ざん」を検知
  DNSのTXTレコードにDKIMの公開鍵を登録する。
DMARC:Domain-based Message Authentication Reporting and Conformanceの略称
   SPFやDKIMと同時に使用する必要があり、SPF・DKIMの認証に加えて「Header-FromがEnvelope-Fromと一致しているかどうか」を検証
  DNSでDMARCレコードを公開し、認証に失敗したメールをどうするかを受信者に伝えるためのポリシーを定義する。

認証方法が3つもあり、アルファベットが並び難しいIT技術な印象を受けますが、マーケティング担当者は今メール配信で使っているツールを確認すれば、必要な対応や設定についてのお知らせやヘルプに詳細が出ているハズなので安心してください。

メール認証がされていない場合に弊社が使っているHubSpotでは、下記のようなメッセージを表示してくれます。

[設定]→[ツール]→[ドメインとURL]→[Eメール送信ドメイン]HubSpotのメール認証のエラーメッセージ

つまり、3つのメール認証方法をクリアにするために

1)使用しているメールツールの対応状況を確認。
2)メールツールの自社の設定(メール認証)を確認。
3)メール認証が出来てないようであれば、設定する。

の順番で確認していきましょう。特に(3)で認証設定する際に、メール配信ツールだけの設定ではなく自社のDNSサーバーの設定を行う必要があります。

(3)について弊社の場合は、ドメインコントロールパネルからメール配信ツールの指示に従って、ゾーンの編集をするだけでした。しかしながら、SPFの設定を間違えると、メルマガ配信で利用しているツール以外のメールに影響が出ますので、システム担当者と確認をしつつ慎重に作業を行いました。

Googleのメール送信者のガイドラインには、迷惑メール率を0.10%未満に維持すると言った話題や、送信量から急に 2 倍に増やしてしまいレート制限や評価の低下につながる可能性を回避する方法についても言及されています。ぜひ情報収集をしっかり行い、メール認証設定の確認も済ませ、2024年2月からのメール認証厳格化に備えていきましょう!

メール配信ベンダー系

Gmailの送信者ガイドラインを分かりやすく解説してみた
【解決策】2024年2月よりGmailガイドラインが変更!1日5000件以上の配信は対応必須!
└2023.12.25_メール配信・メルマガ配信ならブラストメール

Gmailにおける「新しいメール送信者のガイドライン」の概要について
Gmail送信者のガイドラインに関するFAQ
└2024/1/5_Customers Mail Cloud Manual

送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)とは?認証方法や仕組みを解説
└2023/12/12_メルマガ・メール配信サービスの配配メール
【重要】2024年2月Gmailの送信者ガイドラインが変更!必要な対応をわかりやすく解説
└2023/12/6公開_2023/12/22更新_Mail Marketing Lab(メルラボ)

【2024年2月までに必須?】Gmail送信者ガイドライン更新!メルマガ担当者は要注意
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あなたは大丈夫?Gmailの改定された送信者ガイドラインとワイメールでの対応
└2023/12/13_ワイメール 公式コラム
2024年2月からのGmailガイドライン変更ついての対策(SPF,DKIM,DMARC)
└2023/11/30_める配くん Blog
Googleが発表したスパムメール対策、Gmailへの大量送信者に対する新しい要件について解説!
└2023/11/20公開_2023/12/25更新_アララ メッセージ
GmailとYahooメールの新しい迷惑メール判定ポリシーとメール配信者が行うべき対応について
└2023/11/7_Benchmark Email

MA・Web接客ツールベンダー系

【重要】Gmailのメール送信ガイドライン変更のお知らせとお願い
└2023/12/20_SATORIサポートセンター
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└2023/12/19_シナジーマーケティング株式会社 BLOG
Gmailの「メール送信者のガイドライン」対応について | ドキュメント / KARTE Message β / 初期設定
└2023/12/18_KARTEサポートサイト
Google とYahooが導入する新しいEメール配信要件への対応について
└2023/12/7_HubSpot 日本語ブログ
最新のメール事情:YahooとGmailの2024年から導入される新しい配信要件について
└2023/11/16_Braze
DMARCについてSPF・DKIM設定
└BowNowマニュアルサイト

参考:メール認証について

送信ドメイン認証(SPF / DKIM / DMARC)の仕組みと、なりすましメール対策への活用法を徹底解説
└2023/5/10_エンタープライズIT [COLUMNS]
【図解】メール認証とDNS #dns
└ 2022/10/17_ Qiita @AnPanda
メール送信ドメイン認証の整理(SPF / DKIM / DMARC / BIMI) #spf
└2023/07/05_ Qiita @tk1253(TK)

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