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ペルソナ「あるある」にハマらないための3つのポイント

2017年も終わろうとしています。今年も早かったなと感じます。
さて、今年もマーケティング関連で多くのキーワードが取り上げられてきました。

一気に定着するキーワード、すぐ廃れてしまうキーワード、数年間かけて着々と定着するキーワード。今年もいろいろなキーワードを目にしました。

「数年かけてすっかり定着したな」と思えるキーワードの1つに『ペルソナ』があるのではないでしょうか。B2CでもB2Bでも新規事業でも、ありとあらゆるクライアント様で「ペルソナ作りました!」とか「ペルソナ見てもらえますか?」とお聞きすることが本当に多い一年でした。

どちらか言うとプロダクトファーストでうまくいっていた日本、高度成長が望めない時代だからこそ、ユーザー像を詳細に描いてみるという考え方がフィットしたのではないかと思います。逆説的に言えば、これまであまりユーザーのことを考えていなかった会社が多かったのかもしれません。

で、実際に作成されたペルソナを見させていただく訳ですが、「うーん」と思ってしまうものも中にはあります。

今日はそんな「ペルソナあるある」についてご紹介したいと思います。

こんなペルソナになっていませんか?

(1)ペルソナを作ることが目的になってしまい活用に落とし込めない

MAでもSFAでもポイントシステムでもよくある話なのですが、ペルソナを作成することが目的となってしまい、作成されたペルソナをどの場面で活用するか、現在のマーケティング施策(営業施策でも商品開発でも)にどのように活かすかという視点が抜けてしまっているケースが良くあります。

私どもはマーケティングの会社ですので、私どもがペルソナを作成するのであれば、マーケティングの施策を企画・実行し成果を出すためのペルソナを作ることになります。

この本来の目的の部分によってペルソナで設定される項目は変わってくるのだと思うのですが、比較的判で押したように同じような項目が並ぶペルソナをよく見かけます。

例えば、「WEBでの成約を増やす」ことを目的に「WEB上のコミュニケーション」を企画するためのペルソナであれば、デモグラフィックデータ(性別や年齢、居住地、趣味嗜好など)を詳細に落とし込むよりも、WEB上での行動を具体化したペルソナを作成する方がはるかに施策に落とし込みやすくなるわけです。

(2)仮説ベースや理想像でのペルソナになりすぎており、実在性に乏しい

また、ペルソナが仮設ベースで構築されているケースも散見されます。ECサイトなど実際に購入している方の属性が見やすいケースではあまりありませんが、B2B向けの商材では、実際の契約者(契約した会社)のデータを反映されていないペルソナになってしまっているというものです。

ペルソナを作成した部門の方が、理想的だと考えるペルソナになってしまっていると言うと分かりやすいかもしれません。

ここで作成されたペルソナを元にユーザーとのコミュニケーションを考え、コンテンツ(WEBやメール、各種資料)に落とし込むことになるため、ペルソナが実際の状況を反映せずに理想像で書かれてしまうと、そのあとに用意されたコンテンツとギャップが生じることになります。

例えば、ペルソナで書かれた課題が、実際に商品やサービスを購入する際の課題と乖離していれば、どれだけペルソナをしっかりできていたとしても、ピンボケしたコミュニケーションになってしまう訳です。

(3)ペルソナに優先順位付けがなされてない

ペルソナを作成する際に、いくつかペルソナを作成することになるわけですが、この中での優先順位が付いていないケースも多くみられます。実際に施策に落とし込む際は、コストや期間での縛りを受けながら施策化する訳で、ここで優先順位がついていないと、どちらを優先すべきか判断がつかない=結果エイヤっと決めてしまうのであればそもそもペルソナを作る意味はあったのか?となってしまう訳です。

ペルソナ「あるある」にならないために

よくあるペルソナあるあるを3つほどご紹介いたしました。
ペルソナの作成方法は、検索エンジンで「ペルソナ 作り方」と検索をすれば、大量にヒットするのであえてご説明いたしませんが、以下の3つに気を付けていただけると良いのかなと思います。

なんのためのペルソナか

コミュニケーション(WEB?メール?イベント?)を企画するために使うのか
マーケ部門と営業部門サポート部門など社内の見解を一つにするために使うのか
新商品、新サービスの開発に使うのか
店頭でのオペレーション改善に使うのか

仮説も大事だが、使えるデータを取り入れる

ユーザーのデモグラフィックや行動パターン、購買履歴、カスタマーセンターの実際の声
などリアルのデータを用いながらペルソナに落とし込む
特になんのためにペルソナを使うのかに関連する部分は少し多めにデータを用意したい

優先順位をつける

複数ペルソナを作成する場合は、優先順位をつけること。
同時に2人のペルソナが現れた際に優先すべきはどちらか。
1人のペルソナを深く追いかけるのか、浅くても2人追いかけるのか。

そんなところでしょうか。実際にペルソナを作成する際の参考になれば幸いです。


執筆者:田代靖和
株式会社ジェネシスコミュニケーション
マーケティングコンサルタント


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ジェネシスのマーケティングプロフェッショナルが編集を担当。独自の視点で厳選した実践的ナレッジをお届けいたします。

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