BtoBマーケティングのプロが語る!「良い提案をもらうためのRFP作成のポイント」【マーケの強化書セミナー準備会議】
2018年4月20日、株式会社ジェネシスコミュニケーションはNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社と共催セミナーマーケの強化書セミナー 実例で見る「実践的BtoB向けサイト構築」を開催いたします。セミナー開催に先立ち、セミナーの登壇者による「セミナー準備会議」の様子を公開いたします。どのような視点でセミナーが企画されているのかを知っていただく良い機会だと考えました。あまり、表には出ない会議だと思います。ぜひご覧ください。
前回の会議の様子はこちらから:「営業的価値のあるWebサイト」をつくるためには?
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
- 齊藤 資晃ソリューション部 Webソリューション 担当部長
- 佐藤 健一ソリューション部 Webソリューション
株式会社ジェネシスコミュニケーション
- 杉田 ユウイチ代表取締役
- 赤沼 悠介プロデューサー
良い提案のために、RFPには「本質的課題」を含めるべき
赤沼
今回は、ウェブサイト開発における提案の受け方について話をしていきたいのですが、RFP(提案依頼書)について、みなさんはどうお考えですか。変な質問ですが、RFPって重要でしょうか?
齊藤
もちろん、RFPは出してもらったほうがいいです。ですが、通り一遍のRFPなら無くても提案できるのも事実だったりしますね。
佐藤
RFPを出していただける企業が増えましたが、依頼先がそのRFPに縛られてしまい意図した提案がもらえないという状態に陥ってしまっている企業も多いように思います。
杉田
RFPを外形的に勉強された場合に多いですね。よくある「こうあるべきRFP」は、こうしたい、こうなりたい、長期ビジョンや 予算を明確に、判断基準を明確にと本やセミナーで教えていますが、実践的でないことが多いです。
赤沼
では、よいRFPってどんなものでしょうか。
齊藤
本当に良い提案がもらえるRFPがよいRFPだと思います。比較しやすくするためにRFPをつくるという方もいらっしゃいますが、本当に良い提案は1つでもいいわけで。
杉田
RFPに含んでいただきたいのは、本質的な課題です。わたしたちが提案する場合には、課題の抽出業務も提案に含みますが、一番知りたいのは何が課題だと思っているのか?だったりします。この掘り下げが甘いと、いい提案はもらえないと思います。
佐藤
そうですね、提案依頼書(RFP)ではなく、実際は課題リストでも構わないと思います。
RFPを出した後の「議論」が提案の質に影響する
赤沼
RFPを出した後、企業はどうすべきでしょうか。良い提案をもらうためにできることはありますか。
齊藤
RFPはベンダーの提案力を引き上げるのが大切。 だから、RFPをヒントにいろいろな議論が出来ることが望ましいと思います。
佐藤
RFPを出したら出しっ放しにするのではなく、出したあとの議論を持つべきだと思います。 この打合せをするかしないかで、提案の質は大きく変わるはずです。
杉田
確かにRFP出した後、何もしない企業が圧倒的に多いですね。すごくもったいないと思います。よいと思った提案元により多くの情報を提供すべきだと思いますし、この期間で提案の品質を高めることが重要だと思います。
齊藤
そうなんです。「質問された内容は、提案予定の各社にシェアします」とかいうのは私たちの動きを鈍くしてしまいます。他社にヒントを与えることになりかねないので、こちら側からするといい質問をしにくい。質問のやりとりこそ、RFPをしっかり読み解いてくれているか、良い提案をしてくれそうかが詰まっていますので。提案力の見極めに使って欲しいです。
佐藤
テ質問内容のシェアは、提案業者をフェアに扱うため、機会を均等に、という配慮なのだと思います。
齊藤
でも、それがいい提案を阻害してしまっているということもあるということです。
赤沼
各社に対するフェアな気遣いがマイナスを生じさせていることになりますね。
佐藤
良い提案をうけるために徹底して活動したほうがいいですよ。絶対。
RFPの段階での予算提示があったほうが良い提案になりやすい
赤沼
RFPの段階で予算はどう設定すべきでしょうか。各社困っているところです。
杉田
予算提示は確かに難しいですが、説明に工夫はできると思います。
例えば、
予算は、効率を重視するという表現を付けた上で、 上限を示すべきであって、予算はいくらまでかけてもいいというOK基準ではなく、 これを越えたら検討出来ないというNG基準のほうがよい提案がもらえると思いますね。
齊藤
予算提示ができないという企業は少なくないですね。 予算提示をしてくれたほうが良い提案ができるということを知っておいて欲しいです。
佐藤
予算が示されているからこそ、提案に工夫できることもあると知っていただきたいです。どうやってコストを抑えるかとか、継続的にはこの方が安いとか、実務的になるはずです。
赤沼
今回の話をまとめていくと、RFPは出すことではなくて、RFPをつかって、議論を深めておくことが重要だといえると思います。これって、なかなか理解できていない企業が多いですね。ぜひ、セミナーでも取り上げておきたいところです。