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マーケティング関連おすすめ書籍【2023年版】

マーケの強化書を運営する弊社ジェネシスコミュニケーションでは、学ぶこと・本を読むことが推奨されています。新任マーケターからビジネス戦略に携わるトップコンサルタントまで、彼らが今年2023年に読んだ書籍の中に、あなたの業務のヒントが隠されていると幸いです。コメントも合わせてご参考にしてください。

おススメします

マーケティング関連

事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践

栗原 康太 (著)
発行 : ‎すばる舎 (2020/11/22)
A5判 208ページ
ISBN 9784799109373

BtoBにおけるデジタルマーケティングをこれから学ぶ人に読んでいただきたい書籍。

この手のメソッド本が最近増えているが、この本は氏が実際のコンサルティングの経験の中で整理されたメソッドを事例をもとに紹介しているため信頼できます。

事例の解説がさまざまなケースで多めに紹介されており、読み手として受け入れやすいものも多いでしょう。

ひとりマーケター 成果を出す仕事術

大澤 心咲 (著)
発行:マイナビ出版 (2022/10/31)
A5判 256ページ
ISBN 9784839980887

ひとりマーケターは本当に最初から独りぼっちでしたか?

今現在、孤軍奮闘しているマーケターにも前任担当者やマーケティングに明るい人が最初は隣にいたはずです(独りで起業しない限り……)。でも、いつの間にかひとりになって、「自分のやり方が正しいのか?」と不安になった時に読んでほしい一冊。

マーケティング本を読むと、アレもコレもソレもしなきゃと焦ってしまいますが、この本は違います。「必要な仕事を選択していく視点」や「ツールをどう使えば楽になるのか?」を考え直す契機となるでしょう。

そして何より「9章 ひとりマーケターの価値」を読んでください。自分自身のキャリアに悩んでいる人にとっても勇気づけられるヒントが隠れているように、私は感じました。

いちばんやさしい新しいSEOの教本 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方 E-E-A-T対応

江沢真紀、コガン・ポリーナ、西村彰悟 (著)
発行 : ‎インプレス (2023/11/16)
A5判 256ページ
ISBN 9784295018063

本書は、インプレスが刊行する人気の「いちばんやさしい」シリーズのSEO対策本で、2023年11月に新たに刊行された第3版。SEO対策が、裏技や抜け道を知っておくことではなくて、Webサイトやコンテンツページについて真摯に向き合うことを確認できる内容です。同時に、SEOを考える上で事前に知っておきたい仕組みやルールがあることも確かで、本書で一通りを学習して、これまでのコンテンツの総点検や、これから作る内容への反映にも活用できそうです。

また、表紙でも謳われている通り、GoogleがWebサイトやコンテンツを評価する際に重視するとされるE-E-A-T(「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trust(信頼性)」)の解説にも対応しています。解説で中身を理解したら、実務では本書巻末のE-E-A-T対応チェックリストも活用するとよさそうです。

データ・リサーチ関連

データ思考入門

荻原 和樹(著)
発行:講談社 (2023/2/16)
新書判 240ページ
ISBN: 9784065309940

マーケターとしてだけでなく、ビジネスパーソンとして各種各社の調査データに触れる機会は少なくないはずです。データに接し、該当データの中身を適切に読み解く上で、もしくは多種多様のデータを必要に応じて活用する場面で問われるのが、本書の題名にもなっている「データ思考」と言えます。

例えば、複数のデータを用いる場合、提示された側はそれらのデータに因果関係を読み取ろうとします。つまり、データの取り上げ方を間違えると、受け手をミスリードに導きかねません。データの受け止め方だけでなく伝え方を見直すきっかけとして、読みやすい難易度とボリュームの本書を一通り読んでおくといいでしょう。

マーケの強化書に掲載のこちらの連載も是非!
数字に強いマーケターになろう!

リサーチのはじめかた――「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法

トーマスSマラニー (著), クリストファー・レア (著), 安原和見 (訳)
発行: 筑摩書房 (2023/9/1)
単行本 336ページ
ISBN: 9784480837257

この本はマーケティングリサーチ(市場調査)ではなくリサーチ(研究)についての本です。「論文を書かなければならない学生でもあるまいし……」と考えて手に取らないのはもったいないと思い、オススメします。

マーケターはその業務の中で、多くのデータを見ながら施策と言う名のテストを行っています。この一連の行動はある意味、リサーチと言えるのではないでしょうか?

ルーティン業務として毎月毎月こなすだけで、自分が何のためにマーケティングの業務をしているかがわからなくなった時にこの本を読み、内省してみるのも良いかもしれません。商品・サービスの研究開発、コンテンツマーケティングの原稿のネタの検討、はたまたは、自分探しにと役に立ちそうです。

一歩進んで、リサーチがしたくなったらマーケティング学会のカンファレンスのポスターセッションに参加を検討してみるのも面白いと思います。

法律関連

60分でわかる! 改正個人情報保護法 超入門

田中浩之、蔦大輔、平岡優、塩崎耕平、本嶋孔太郎(著)
発行:技術評論社 (2022/3/28)
四六判‏ ‎ 160ページ
ISBN : 9784297127152

何かしらの形でWebサイトをはじめデジタル案件にかかわる立場であれば、業務上、明るい分野にしておきたい1つが個人情報保護法ではないでしょうか。例えば、Cookie(クッキー)は、日本だとCookie単体の扱いは個人情報には当たらないとされています(Cookie単体では特定の個人を識別できないため)。ですが、ログイン中の会員情報と紐づいたCookieだと特定の個人を識別できるので、個人情報になります。もちろん、Cookieの取り扱いは個人情報保護法だけでなく改正電気通信事業法といった気にすべき法律が他にもあります。

本書はこうした周辺的な情報も含めて、各トピックを見開き2ページ単位で解説し、補足要素をコラムページで補強してくれている構成です。本書に限らず自分で読みやすく感じるこうした基本をまとめた書籍を手に入れて、全体像を一通り知っておき、折に触れて読み返すと日頃の業務にも活きやすいでしょう。例えば、一般的には混同して使いがちな「個人情報」と「個人データ」という用語も、法律上では意味が異なります。コンパクトサイズながら、こうした細部も確認できます。タイトルに「60分で」とありますが、60分で無理に読み切るのではなくて、興味関心にあわせてトピックごとにその都度読み進めるのをお勧めしたいです。

サイト別 ネット中傷・炎上対応マニュアルサイト

清水 陽平 (著)
発行:弘文堂 (2022/11/9)
A5 360ページ
ISBN 9784335359170

個人として備えておきたい知識であり、組織単位もしくは部門単位で明るくしておきたいのがインターネット上のトラブル対応です。

本書のタイトルの通り「ネット中傷」や「炎上」は、自分たちから起こさないことはもちろんですが、起きてしまっても適切に対応できるかが問われます。 「自分たちに炎上なんて」と感じる人が少なくないとも思います。ですが、現状のSNSありきのインターネット空間では、まったく非がなくても炎上に巻き込まれてしまうリスクがたしかにあるのです。その多くの場合、かなり理不尽な状況に陥ることが想定されるからこそ、余裕が持てるうちに事前の備えや予備知識を携えておきたいところです

本書は、複数の事例を載せながら削除依頼や開示請求などの解説、炎上への対応手順や防止策、個別サイトへの対応策を具体的に解説しています。一息に読むというより、気になる項目から目に通しておき、本書を通じて日頃から知識を蓄えておきましょう。

生成AIの法的リスクと対策

福岡 真之介、松下 外(著)
発行:日経BP (2023/10/10)
A5 304ページ
ISBN 9784296203413

テクノロジー法務専門の弁護士が、ビジネスパーソン向けに生成AI(人工知能)の利用に伴う法的な問題点と対策を解説した書籍です。

内容としては、生成AIに関連する世界の法的トレンド法律に抵触する可能性、法的リスクを回避するための方法などが体系的にまとめられています。

法律用語が所々に出てきてとっつきにくさは多少ありますが、ビジネスパーソン向けにわかりやすく解説しているので、普段の仕事のなかで活用されるビジネスパーソンにとっては押さえておきたい一冊かと思います。

マーケの強化書内の生成AI、ChatGPTの話題はコチラから

デザイン関連

一生使える 見やすい資料のデザイン入門

森重 湧太 (著)
発行:インプレス (2016/1/22)
B5変形判 176ページ
ISBN ‎ 9784844339632

企画書や資料作りには、伝えたい内容を的確にまとめる「情報を構築する大切さ」もさることながら、伝えるべき情報を見映えよく(=伝わるように)スライドにまとめることも問われます。渾身の思いでまとめ上げた情報であっても、冴えない見え方のスライドでは、多くの聴衆への訴求力も大きく後退してしまいます。

本書は、主にMicrosoft PowerPointでプレゼン用のスライドを作る上で、あらかじめ知っておきたい見せ方のルールやコツを、テーマ別に見開き単位でビフォー(Before)とアフター(After)を示しながら解説した1冊です。スライド上に要素(テキストや画像など)を置くまではできても、それ以降、どうしていいかわからない(見せ方の引き出しがない)人におすすめです。操作方法がわからないこと以上に、どういう見せ方にすればいいのか、適切な情報量がどれほどなのかの見当がつかない人には、本書に掲載されたサンプルが大いに参考になります。

特にビフォーには、各種機能をデフォルトのままで操作を進めているサンプルが複数見られます。アフターの表現例を通じて、みなさんが悩んできた見せ方への解決策を確認しましょう。

シーンごとにマネして作るだけ! 見やすい資料のデザイン図鑑

森重 湧太 (著)
発行:インプレス (2021/12/9)
B5変型判 240ページ
ISBN 9784295012856

プレゼンテーションにおける、伝わりやすいスライドに共通する特長が、スライドを見る人たちを想定した「見やすい情報量」と「見映えする表現」で構成されている点です。ぎっしりとテキストが詰め込まれたスライドでは、その場にいる受け手には見づらく、読めない(=印象が悪い)だけです。あまり印象の良くないスライドによって、肝心な発表内容自体がマイナス評価になってしまえば、これほどの無念な事態もないでしょう。

本書は、ベストセラー『一生使える見やすい資料のデザイン入門』の著者によって書かれた第二弾です。第二弾では、掲載されているサンプルが目的別に増えて、PowerPointでの作り方解説も補強されています。どちらも初心者から読める構成ですので、実際に手に取ってみて、ビフォーとアフターを見たり、厚みの違い(第二弾の方が厚みは増しています)などから、自分に合う1冊を選んでみてください。

ちなみに同じ著者、森重湧太氏の第三弾が、一生使える見やすい資料のデザイン入門 完全版として2024年2月中下旬に刊行予定です。例えば、年末年始に第一弾か第二弾で作り方のベースを学び、作り方のコツをつかんでおいて、第三弾で引き出しの数を増やすという読み方もありかもしれません。

マーケの強化書でも資料作成にも役立つ?!デザインの学び直しには
ノンデザイナーの本音』シリーズもオススメします。

その他

イェール大学集中講義 思考の穴──わかっていても間違える全人類のための思考法

アン・ウーキョン (著), 花塚恵(訳)
発行:ダイヤモンド社 (2023/9/13)
46並 384ページ
ISBN: 9784478115756

認知心理学で明らかになった思考のバイアスや思い込みを、わかりやすい事例を用いて解説してくれるだけでなく、バイアスは避けることはできないが、バイアスの存在を認識した上で、「どう対処すればよりフェアに思考することができるのか?」を教えてくれる良書です。

読んでおいて損はなく、良い刺激を受けることができる一冊だと思います。

マーケの強化書に掲載の【バイアス】はこちらの記事でも

 ・1分で用語解説:正常性バイアス
 ・数字に強いマーケターになろう!【バイアス】

天日干し経営: 元リクルートのサッカーど素人がJリーグを経営した

村井 満 (著)
発行 : ‎東洋経済新報社 (2023/9/27)
四六判 242ページ
ISBN 9784492503447

前Jリーグチェアマン村井さんの退任後最初の書籍で大事にされてきた経営哲学を語っています。

(1)意思決定やプロセスを可能な限りオープンにすることで人も組織も強くなるという天日干し経営という哲学。
(2)PDCAにミスのMを加え、失敗を恐れず乗り越えていく姿勢を大事にするPDMCAの精神。

氏が大事にされていた2つの考え方について氏の経験やJリーグの出来事をまじえて書かれている良書です。

▼スポーツが好きなマーケターの方にはおススメ▼
スポーツ業界のマーケティングってどうなってる?

デジタルリスキリング入門――時代を超えて学び続けるための戦略と実践

高橋 宣成 (著)
発行 : ‎技術評論社 (2023/7/20)
四六判 392ページ
ISBN 9784297135256

マーケの強化書でもインタビューをさせていただいたノンプログラマー協会高橋さんの本です。

『デジタルリスキリング入門』著者に聞く! リスキリング実践のためのコツ

目の前にある仕事だけではなく戦略的にリスキリングに取り組むコツがヒントともに取り上げられており読みやすい!

とかくデジタルスキルの習得(Chapter05に書かれている)に目が向きがちではあるが、Chapter3 リスキリングの原則の内容がとても大事なポイントです。日ごろから意識しておくだけでも違いになるでしょう。

思考の整理学

外山 滋比古 (著)
発行 : 筑摩書房 (1986/4/24)
文庫 240ページ
ISBN 9784480020475

「マーケの強化書」ユーザーの中には、「随分昔に読んだ」という方もいらっしゃるかもしれません。実務を通じて、目の前の業務に追われがちな日々の中で、自らの思考のありようを振り返るきっかけになる書として挙げたいです。例えば、「学生時代に読んだ」という人であれば、実務経験を経た今なら当時と受け止め方が違ってくるでしょう。

2023 年の「マーケの強化書」編集会議の中で、「コミュニケーションのあり方」について議論をしていた際、たまたま挙がった一冊にもなります。もちろん、本書はビジネス向け啓発書ではありません。版元では「全国の大学生に 1 番読まれた本」と広報している通り、より若い人たちへの気づきを促す内容ですが、「頭をひねっても、アイデアが頭打ちだ(悩)」といった状況が続くビジネスパーソンであれば、頭の中をリフレッシュするきっかけを与えてくれるかもしれません。年末年始で時間が取れる時期にこそ、気軽に手に取ってみるのが良さそうです。

いかがでしたか? 読んでみたい本はありますか?
参考になりそうな書籍との出会いがあったら嬉しいです。

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株式会社ジェネシスコミュニケーション

ジェネシスのマーケティングプロフェッショナルが編集を担当。独自の視点で厳選した実践的ナレッジをお届けいたします。

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