あなたもHubSpotマスター!(5)HubSpotでアンケート?!
『あなたもHubSpotマスター?!ウェビナー事始め』と題して、ウェビナーを実例にHubSpotを運用するための知見を複数回に渡ってお届けしている5回目。アンケートをHubSpotでどう作成するのか?におこたえして、HubSpotのフォーム機能を深堀りして説明していきます。
もちろんアンケートは、サーベイモンキー等のHubSpotと連携可能なアンケートツールを使う方法や、スプレッドシートにデータが落ちてくるGoogleフォームでも作成可能。ツールにとらわれず自社に適した方法で作成してください。
HubSpotでアンケート作成前にデータをエクスポートしてみる
HubSpotの中に入っているデータは、あなたにダウンロード権限があれば、Excelやcsvの形式でエクスポートが可能です。
HubSpotがあらかじめ作成・設定を行っている[ウェブアナリティクス履歴]や[会社情報]などの情報を除き、フォームで取得する新しい項目は、プロパティーデータに追加されます。つまり、HubSpotのフォームでアンケートデータを取得するということは、HubSpot CRMのプロパティーデータが増えることです。
フォームを作成する前に、プロパティーデータの理解が必要です。アンケートフォームを作る度に新規プロパティーを作成してしまうと、バラバラにデータが入っているプロバティを増やすことになります。
CRMデータとして全体で統一されたプロパティーを使うのか?今回のフォームだけで運用されるプロパティーが必要なのか?を意識してプロパティーを作成すると良いでしょう。関係性が低ければ複数のプロバティーをフォームごとに作成しても良いですが、統一して1つのプロパティーを複数のフォームで使う方が、CRMデータとして後々も使いやすいです。
★ポイント★
その昔、自社のHubSpotプロパティーのなかに都道府県に関するプロパティーが3つも作成されていました。クライアントへの運用支援のためにテストフローを組んだりするのでデータも増えがちですが…。重複しているプロパティーのうちデータがないものは削除し、それぞれ別にデータが入っていたものは、データの統合を行いました。
プロパティーから使用箇所とプロパティーの値があるコンタクトの数が分かりますので、時々チェックしてみて下さいね。
HubSpotのプロパティー設定とは?
HubSpotでプロパティを作成するには、右端の[設定(歯車マーク)]→左メニューから下の方にある[プロパティー]を選びます。
すぐに[プロパティーを作成]でプロパティーを作っても良いのですが、今回フォームでアンケートを作成するので、それらのプロパティをまとめるグループ[グループを作成]で作っておくと便利です。
HubSpotのプロパティーで設定できるフィールドタイプ(FA、MA、SA)は下記の通りです。
テキスト入力
単行テキスト
複数行テキスト
選択オプション
1つのチェックボックス
複数のチェックボックス
ドロップダウン選択
ラジオボタン
日付入力
値
数値
計算
スコア
その他
ファイル
HubSpotユーザー
上記のフィールドタイプうち[1つのチェックボックス]とは、個人情報保護や同意する等で使うチェックボックス。[ファイル]はアップロードしてもらうための設定。[HubSpotユーザー]は自社の営業・マーケティング担当者等、登録されているユーザーを選べます。
HubSpotプロパティーを作成する
[プロパティーを作成]のボタンをクリックします。すると右側に[新規プロパティーを作成]のメニューが出てきます。
オブジェクトは、今回のアンケート情報は個人に紐づくので[コンタクト]を選びます。
グループは、プロパティーをまとめるためのグループを選びましょう。
ラベルは、このプロパティの名前です。</>で英語の内部名も命名します。フォームでアンケートを実施するので、ラベル=質問項目です。
プロパティーのグループや名前を入力したら[次へ]をクリック。
フィールドタイプを選択肢、その選択肢に合ったラベルを作成していきます。
ラベルと内部値は異なっても構いませんが、共通の値をもつ方が後からデータを見た時には分かりやすでしょう。
フォームおよびボットで使用にチェックがないと、フォームでこのプロパティが使えません。
フォームで質問文を修正できるので、ラベルは短くても構いませんが、選択肢となるラベルは、回答選択肢の文言そのままが良いでしょう。
[作成する]をクリックしたらプロパティーは作成されます。
HubSpotフォームにプロパティーを並べる&制御する
アンケートの質問と回答項目となるプロパティーを作成したので、フォームに並べます。フォームの作成方法についてはコチラでご確認下さい。
フォームに作ったプロパティーを順番に並べていきます。プロパティーのラベルは短い単語、質問項目でしたが、フォームで回答をうながすためにもラベルの部分を修正し質問文にします。
質問文の下にヘルプテキストを入れることも出来ますので、回答の補助となる説明を入れることが出来ます。
アンケートでは、条件分岐させる質問があります。
例えば、実際にサービス導入・商品購入を検討している人にその時期を伺ったり、セミナーを知ったきっかけが自社の営業担当者だった場合、その担当者名を確認したりと。
あまりにも細かく制御するのは難しいかもしれませんが、回答しやすい工夫が可能になるので使い方は知っておきましょう。
HubSpotでは[ロジック]の依存フィールドで条件分岐させます。
アンケートに答えてもらう・活用する
ウェビナー主催者としては、参加者にアンケートで沢山の質問をぶつけて、回答データを得たいという気持ちが大きいかもしれません。アンケートを設計する時に、必須回答にしておけば良い回答が得られるでしょうか?
私のリサーチの経験やウェビナー参加者として考えると、
・回答する意味がなければ、参加しない
・質問数が多ければ、途中で止める
・あまり個人情報や会社情報を提供したくない
そんなものではないでしょうか?まして、ウェビナー参加スタイルは様々です。オフィスや自宅から参加してくれる人・外出中に耳だけ参加する人等、終了後にアンケートに必ず答えられるか分かりません。
『回答したくなる施策』と『回答負荷の軽減』は、ウェビナーを設計する際に一緒に考えておきたいものです。
例えば、事前アンケートで募った質問に対して、ウェビナー中に答えてくれる。アンケートの回答と引き換えに特典のオファーや当日資料の配布がある。等、アンケートに回答したくなる、前向きに取り組むための施策が回答率をあげるためには必要です。
例えば、回答が数回に分けて(申し込みフォーム、事前アンケート等)1回の回答ボリュームを多くしない。既知の内容(会社名や名前)がフォームに表示されており、書き込まなくて良い。等、回答者が途中で諦めてしまわないように、回答負荷は少なくしましょう。
アンケートを回収した後は、どうしたら良いでしょうか?回答結果を集計しますか?
HubSpotでアンケートする利点を最大限に活かすなら、ワークフローでアンケート結果を営業担当者に送るのはいかがでしょうか?ワークフローで条件分岐をさせて結果の悪い項目をすぐに担当部署へフィードバックする等、リアルタイムに回答内容に対応するといったことも考えられます。
紙資料のアンケートが共有されるまで、デジタルデータ化、文字起こし、集計と時間がかかりました。ウェビナーを実施するのであればアンケートの共有もスピーディーにいきましょう。
せっかくHubSpotでアンケートを実施するのですから、アンケートの回答結果を活かす施策を、施策に活かせるアンケートの作成を行いましょう。
★ポイント★
Zoomウェビナーの設定項目の[ブランディング]に、ウェビナー後のアンケートという項目があります。ウェビナー終了後、参加者のブラウザに表示されるアンケートページのURLを指定する箇所です。
ウェビナー後のアンケートを実施したい場合は、
・ウェビナー終了前にアンケートへの回答をお願いする(オファーも一緒に伝えられることが望ましい)
・ウェビナー終了時に、ZoomよりアンケートURLへの誘導
・非回答者にウェビナー参加後のお礼メールから、アンケートURLへの誘導
多段階位で考えたいです。実際のリアルのセミナー、紙アンケートの回収率や回答率が100%ということはないでしょう。デジタルのアンケートだからと言って回収率や回答率を高めるのは難しいものです。
アンケートもコミュニケーションの一環として捉え、無理のない形で、回答しやすい環境も考慮して、設計していくのが望ましいと思います。
次回は、HubSpotとZoomを連携させるメリットとデメリットについてお伝えします。
もっとHubSpotを知りたいならコチラもご確認ください。